独立すると最初から社員を雇わない限り、全ての事を一人でやらなければなりません。
一人でやれることは限界がありますから、最初のから業務効率化を意識する必要が出てきます。
効率化の取り組みは初めのうちは面倒な事が多いですが、効率化を実現できると時間を生み出す事ができます。
時間を生み出せれば、売上を上げる事にもっと集中できますし、インプットの時間や自由時間を確保できるようになります。
そこで今回は、業務効率化に取り組む4つのポイントについて解説していきます。
業務効率化を考える前に取り組む4つのこと
- ムダな時間の排除
- 仕事の内容の精査
- ITの活用
- 外注化
上記のとおりです。
ムダな時間の排除
業務効率化を考える前に、無駄な時間を排除する事を考えた方が早いです。効率化といっても限界がありますから、無駄な仕事を減らしたり無くす事を考えた方が、手っ取り早いからです。
例えば、次のような時間は無駄なので、減らしたり無くしたりした方が効率化が進みます。
- 移動時間(家から上野オフィスまでの移動、打ち合わせ場所までの移動)
- 無駄な打ち合わせの時間(中身の薄い打ち合わせ)
- メールチェックの時間(メールチェック、メール返信等)
- SNSをチェックする時間
- 問い合わせ対応の時間(電話やメール返信など)
- 金融機関・専門家以外の営業の方と会う時間
特に移動はかなり時間を消費するため、会わなくて済む内容のものであれば極力合わなくて済む方法を考えます。
営業の方から「サービスの説明に伺いたい」という連絡を頂くことが少なくありませんが、サービスの説明は資料を見れば分かる事ですし、わざわざ会って説明を受ける必要性が全く分からないので、極力会わないようにしています。
クライアント様や会員様、ご相談者様との打ち合わせは、顔を合わせてきちんと打ち合わせしないと意思の疎通が疎かになる恐れがありますので、この部分については効率化しようとは考えていませんが、それ以外の事については、極力会わなくて済む方法を常に考えています。
仕事の内容の精査
業務効率を考えるには、業務フロー上の問題を抽出し、
- どこに無駄があるのか?
- それをやらなくて済むにはどうしたら良いか?
- どうしたら短縮、若しくは無くす事ができるか?
という事を考えながら業務フローを洗い出す必要があります。
ちなみに、業務フローの洗い出しは「【無料】簡単操作のマインドマップツールXMind【思考を整理できる】」という記事で紹介しているマインドマップツールを使うと便利です。
作成した資料の送付一つとっても、ペーパーレス化してしまえば、送付状の印刷、封筒の用意、ポストへ投函という無駄な仕事を無くすことができます。
作成した資料はPDF化してメールに添付して送付するだけですから数分あれば事足ります。

また、ファイル共有サービスを使えば、添付ファイルをメールで送付する手間も無くすことができます(ファイルを更新、上書きすると相手に通知が届くので)。
一つ一つの作業は数秒、数分で済んでしまうものかもしれませんが、年間でトータルすると、数時間の節約が可能になります。集中力も途切れなく済むので、大きなメリットがあります。
ITの活用
ITを活用することにより、個々の作業時間を大幅に短縮できることが可能になります。
- 日程調整:メールではなくチャットで日程調整
- 作成する資料:マクロを使う事による時短、共同編集可能なツール(Googleスプレッドシート)を活用する事によりメール送付の手間を無くしたり、パートナーと共同で資料を効率的に作成する事が可能
- 事務作業:誰でもできるような雑務はRPAで自動化が可能。
- 打ち合わせ:ちょっとした打ち合わせはZoomやSkype等を使用して打ち合わせ。
- 文章作成:音声入力を活用する事により、作業負荷の軽減と時短。
- 集客:メールマーケティングシステムのMailChimpを活用して、集客からお客様のフォローを自動化
- その他:ウェブアプリ同士を連携させるハブサービス(IFTTT、Zapier)を活用する事により、一部の作業を自動化する事が可能
などなど、思いつく限り挙げてみましたがざっとこのようなところです。ITを活用する事により効率化できるところは積極的にITを取り入れています。
最近では手を使わなくても声で仕事ができるよう、スマートスピーカーを積極的に活用しています。

ITを活用する事により無駄な時間を排除できますから、空いた時間をインプットに充てたり、アイデアを出したりする等、付加価値の高い仕事に時間を使う事ができるようになります。
外注化
自分で対応するのも面倒で、なおかつIT化が難しい部分は外注化することで業務を効率化する事ができます。
例えば私の場合、下記3つの業務を外注化しています。
- 受付の電話応対
- お客様から預かった決算書データの入力作業
- メールマガジンの配信作業
受付の電話応対
代表電話は転送して外注スタッフさんが応対するようにしています。電話受付のためだけに1人常駐して雇うと大きなコストになりますが、“1応対で〇〇円”という外注さんに応対してもらう事で手間とコストを削減できます。
重要な内容であればお問い合わせの内容をメールで知らせてくれますし、営業電話は全てブロックしてくれますので余計な手間と時間を無くすことがなくなります(ストレスも無くなります)。
決算書データの入力作業
仕事柄、お客様から決算書を預かることが多々ありますが、その殆どが印刷されたものか、FAXで送付されたものかのどちらかです。
会計ソフトから出力したデータ(CSV等)を頂く事ができれば、資料も作成しやすいですし、分析もしやすいのですが、紙ベースで頂くことが殆どなので、こちらで決算書に記載された数字をExcelに入力する必要があります。
OCRソフトで数字を読み込めれば外注さんに依頼しなくて済むのですが、スキャンするのも手間ですし、決算書のOCR読み込みソフトは高額なので、外注さんにやって貰った方がコストも低く、手間もかかりません。
これを自分でやろうとすると、3期分も打ち込めば1時間半~2時間はかかりますし、結構疲れます。
外注さんにお願いすれば翌日ぐらいにはデータで送られてきますので、非常に楽です。
データは目視で確認しながら入力しているだけあってほとんどミスはありません(最終的に私もチェックしますが…。)このように、ITで対応できない部分は人力でやっています。
将来的に外注化している部分を無くしたりIT化する事により、さらなる業務効率化を進めたいと考えています。
電話については電話の設置自体を止めて、受け付けは全てチャットボットに切り替えたり(現在、チャットボットを研究しています)、決算書の入力は高機能なOCRツール(AI-OCRというのがあります)などを導入し、外注ではなくITツールに任せるなどです。

メールマガジンの配信作業
メールマガジンの原稿は私が書いていますが、原稿を書き終えたら外注さんに原稿を渡して、
- メールマガジン向けに原稿を改行
- 配信システムに配信登録(独自配信、まぐまぐ、その他)
という作業をやってもらっています。
基本的にコピペなので簡単ですぐに終わる作業ですが、これが意外と時間を取られたりするのです。
メールマガジンの原稿を改行するだけでも2~3分かかりますし、配信システムに登録する際も、改行済みの原稿を配信システムに登録、配信テストで誤字・脱字・改行チェック(独自配信でチェック)まぐまぐ・その他配信システムに登録、という一連の作業で10分前後かかります。
トータルで12~13分ぐらいかかるイメージです。時間にするとそう大した事では無いですが、結構面倒なのと、12~13分という時間も積もれば大きな時間となりますので、配信作業は書き終えたら外注さんに作業してもらってます。
追記:メール配信作業をRPAツールを使って自動化する事ができました。

まとめ
ITを活用すると劇的に業務を効率化させる事ができますが、その前に「無駄な時間の排除」と、「必要のない仕事を排除」する事が先決だと思います。
必要のない仕事を一生懸命効率化しようと考える事程、非効率な事はありません。業務フローを見直し、本当にこの作業は必要か?他に代替できないか?無くすことはできないか?と常に意識する事が重要だと思います。
効率化について考えていること
将来的に、「業務の殆どをIT化してオートメーション化できないか?」と考えています(直接人と会ってコンサルテーションを行う部分については効率化しようとは考えていません)。
例えば、提案書一つとっても、お客様から預かった決算書をスキャンした後、
- OCRで決算データを読み込み、CSVに出力
- CSVデータをExcelで読み込み、財務分析の資料を作成
- 作成されたExcelの資料をパワーポイント形式の報告書に出力。
という一連の作業をオートメーション化できないか、日々考えています。
これは、RPA(Robotic Process Automation:ロボットによる業務自動化)とエクセルのマクロ(若しくはGoogleスプレッドシートのGAS)を活用する事により、可能だと思ってます。
