Googleアナリティクス使い方が分かる、初心者向けの解説記事をお探しですか?
この記事では、Googleアナリティクスでサイト全体のアクセス数を確認する方法や、基本的な数字の見方や使い方、各項目別にアクセス解析のポイントを解説します。
この記事を読むことで、Googleアナリティクスの基礎知識が一通り分かるようになると思います。
これから、Googleアナリティクスでアクセス解析をしたいとお考えの方は必見です。
なお、本記事では、すでにGoogleアナリティクスのトラッキングコードが設置済みということを前提に解説しますので、トラッキングコードをまだ設置していないという方は以下の記事を参考にトラッキングコードを設置してから本記事を読み進めて下さい。
前置きはこれぐらいにして、さっそく本題に入りましょう。
好きなところから読めます
Googleaアナリティクスでサイトのアクセスの全体像を確認する方法
最初に、GoogleアナリティクスでWebサイト・ブログアクセスの全体像を確認する方法を解説します。
Googleアナリティクスのホームレポートの見方
Googleアナリティクスにログインすると、カード形式によるレポートが10個表示され(初期は9個です)、ここでWebサイト・ブログアクセスの全体像を確認できます。
公式サイト:Googleアナリティクス
ログインすると下図の画面がすぐに表示されます。
各項目の詳細は次のとおりです。
- ①ユーザーサマリー(直近7日間の訪問者数推移)
- ②時間帯別アクセス数(直近7日間)
- ③リアルタイムレポート(現在のアクセス)
- ④集客レポート(Webサイトへのアクセス経路の割合)
- ⑤地域(国)別アクセス数(ユーザーの地域)
- ⑥ページレポート(ページ別アクセス数)
- ⑦アクティブユーザーレポート(アクティブユーザーの動向)
- ⑧デバイス別セッション数(よく使われているデバイスの割合)
- ⑨コホート分析レポート(ユーザー維持率)
- ⑩目標のサマリー(目標達成に向けた進捗状況)
各項目を全て確認する必要はありませんが、特に押さえておくべき項目については「Googleアナリティクスの使い方8選」という項目で詳しく解説します。
Googleアナリティクスの数字の見方を6つ紹介
Googleアナリティクスの使い方を解説する前に、まずはGoogleアナリティクスの数字の見方を理解できるよう、基本用語を押さえておきましょう。
押さえておくべき基本用語は6つあります。
- ユーザー
- セッション
- ページビュー数
- 滞在時間
- 直帰率
- 離脱率
上記のとおりです。
ユーザー
ユーザー数は、サイトに訪問してきた人数のことです。
サイトにどれくらいの人数が訪問してきたのかを把握できます。
なお、ユーザー数の数値は、一日のうち、ユーザーが何回サイトを閲覧しても、ユーザー数は1としかカウントされません。
そのため、一日の中でどれぐらいの人数が訪問したのかを把握するのに役立ちます。
ユーザー数を把握する時の注意点
同じパソコンから訪問しても、「Google Chrome」、「edge」、「Safari」などブラウザを変えると、それぞれユーザー数は1にカウントされます。
そのため、同一人物がアクセスしてきても、ユーザー数は2にカウントされてしまうのでご注意下さい。
セッション
セッション数は、サイトを訪れた回数のことです。
ユーザーがページにアクセスしてから離脱するまでを「セッション数が1」とカウントします。
同じユーザーがその日にサイトを3回訪問したら、セッション数は3とカウントされます。
セッションの計測時間は変更可能
Googleアナリティクスの初期設定では、30分ごとにセッション数をカウントしますので、30分同じサイトにいた場合、セッション数は1とカウントされますが、30分を超えると2にカウントされます。
なお、計測時間を変更したい方は、「アナリティクスヘルプ」をご確認下さい。
ページビュー数
ページビューは、サイトで見られたページの閲覧数のことです。
1人のユーザーに閲覧されたページ数が3であれば、ページビュー数は3とカウントされます。
ページビューが多いということは、関連記事や他の記事に興味を持ってもらっている可能性が高いと推察されます。
滞在時間
滞在時間は、「1ユーザーがどのくらいの時間サイトを閲覧したか」の平均を計測することで、「平均セッション時間」が該当します。
滞在時間にはもう一つ「平均ページ滞在時間」もあり、1ページあたりの閲覧時間の平均です。
なお、Googleアナリティクスは、ページの閲覧開始から次のページ(2ページ目)の閲覧開始までの時間しか計測していません。
従って、ユーザーがサイトから離れた場合、滞在時間は計測されません。
直帰率
直帰とは、ユーザーが最初のページでWebサイトから離脱した事で、直帰率とは、全体のセッションのうち何%が直帰したか?という数字を表しています。
離脱率
離脱率とは、個々のページのすべてのビューページのうち、そのページがセッションの最後のページになった割合を表しています。
Googleアナリティクスの使い方8選
それでは、Googleアナリティクスの使い方を8パターン紹介します。
- サイト全体のアクセス数を確認する方法
- 分析の対象期間を変更する方法
- 特定期間のアクセス数を比較分析する方法
- ページ毎のアクセス数を確認する方法
- アクセス元(流入元)を確認する方法
- ユーザーが利用しているデバイス(PC/スマホ)を確認する方法
- リアルタイムでユーザーのアクセスを確認する方法
- ページごとの滞在時間を調べる方法
- 昨日よく見られたページのアクセス数を確認する方法
上記のとおりです。
サイト全体のアクセス数を確認する方法
まずはサイト全体のアクセス数を確認しましょう。
以下いずれかの方法で確認できます。
- カードレポートの「ユーザーサマリー」をクリックする
- 左側メニューの ユーザー>概要 を選択する
下図の画面で、直近7日間のサイト全体のアクセス数が確認できます。
なお、初期では対象期間が7日間に設定されていますが、画面右上にある日付けの項目で分析期間を設定できます。
分析の対象期間を変更する方法
画面右上に、期間が表示されている項目がありますので、ここをクリックします。
下図のようにメニューが開きますので、下図の矢印部分をクリックします。
対象期間が表示されますので、「過去30日間」を選択します。
これで、過去30日間の分析結果が表示されるようになります。
ちなみに、「カスタム」を選択すると下図のように30日以上遡る事もできます。
過去のアクセス数と対象期間のアクセス数を比較する方法
画面右上にある対象期間の日付をクリックして、対象期間のメニューを開き、「カスタム」をクリックして対象期間を選択します。
対象期間を選択したら、下図の「比較」という項目にチェックを入れます。
比較にチェックを入れると下図のように比較分析された画面が表示されます。
ちなみに、下図は30日間で設定した場合の比較画面です。
対象期間の比較をすることで、アクセス数がどのように変化したのかを調べる事ができます。
ページ毎のアクセス数を確認する方法
ページ毎のアクセス数を調べる方法は、以下いずれかの方法で確認できます。
- カードレポートの「ユーザーが訪れているページは?」をクリックする
- 左側メニューの 行動>サイトコンテンツ>すべてのページ を選択する
ここでは、下図のように上位10ページの「ページビュー数」や「ページの価値」を確認できます。
ちなみに、下図赤枠内の部分をクリックすると、表示できる行数(ページ数)を増やす事ができます。
なお、ここで表示されるページ名は基本的にURLで表示されますので、投稿番号・日付等といった自動生成されるURLのままにしておくと、パッと見たときに何のページか分からなくなります。
ですので、ページを作成する時は(投稿・固定ページ共通)、ページの内容が推察できるURLに変更するようしましょう。
ページ名をURLから日本語タイトルに変更する方法
下図の「ページタイトル」というタブをクリックすると、URLの表示から記事タイトルの表示に変更できます。
円グラフの表示に切り替える方法
ページ毎のアクセス数とWebサイト全体のアクセスの割合を円グラフで確認できます。
下図赤枠部分をクリックすると、円グラフに表示が切り替わります。
横棒グラフの表示に切り替える方法
円グラフ同様、ページ毎のアクセス数とWebサイト全体のアクセスの割合を横棒グラフで確認できます。
下図赤枠部分をクリックすると、横棒グラフに表示が切り替わります。
上記データを見ると、一番アクセスのあるページは当サイトのトップページで、Webサイト全体のアクセスのうち、16.5%を占めているという事が確認できます。
ページ毎のアクセス数を確認する目的とは
「Webサイトのアクセスをさらに増やしたい」考えた際、アクセス数が少ないページを改善するよりも、アクセス数の多いページを改善した方が、Webサイト全体のアクセスの底上げに繋げやすいです。
ページ別のアクセス数を確認することで、次のような判断を行う際に、今後の方向性を決めやすくなります。
- 意図したページにアクセスが集まるか?
- どのページを改善すべきか(リライト・加筆・修正)
- どのページを伸ばしていくべきか?
ページ毎のアクセス数を調べてWebサイトを最適化するヒント
ページ毎のアクセス状況を把握できれば、アクセスの多いページに対して効果的な対策が行えます。
例えば、「WordPressのテーマデザイン」という記事のアクセスが多ければ、リライト(加筆・修正)を行うことで、直帰率の改善効果が期待できます。
また、「テーマデザイン」や「カスタマイズ」に関する記事を書いて、「WordPressのテーマデザイン」のページに関連した記事を見てもらうようにリンクを追加して、Webサイトの離脱率を改善するといった対策も考えられます。
このように、小まめにアクセス数を確認することで、様々な対策が打てるようになりますので、結果的にWebサイト全体のアクセスの改善が見込めます。
アクセス元(流入元)を確認する方法
アクセス元(流入元)を確認する方法は、以下いずれかの方法で確認できます。
- カードレポートの「集客レポート」をクリックする
- 左側メニューの 集客>概要 を選択する
下図のように、アクセス元(流入元)の概要を確認できます。
Googleアナリティクスで確認できる流入元は4つ
Googleアナリティクスで確認できる流入元は4つあります。
- Organic Search:Google検索やYahoo検索、Bingなど検索エンジン経由でのアクセス検索
- Direct:特定の参照元サイトが無い場合のアクセスです。ブックマークなどからのアクセスです。
- Referral:他サイトからのアクセス
- Social:FacebookやTwitterなどのソーシャルメディア
上記のとおりです。
Organic Searchで分かること
Organic Search(オーガニック検索:自然検索の意味)とは、検索結果画面に表示されるURLのリストのうち、広告枠を含まない検索結果の部分のことを言います。
この項目では、どのようなキーワードで検索されてWebサイトに辿り着いたのかを確認できます。
それでは、「Organic Search」をクリックしてみます。
残念ながら、(not provided)と表示されるだけでキーワードは表示されません。
キーワードが表示されず(not provided)と表示される原因
「not provided」とは、検索エンジンがユーザーの検索キーワードをGoogleアナリティクスに提供しなかった場合に表示されます。
このように表示される原因は、Googleが2013年9月からはじめたSSL(暗号化通信)への対応が原因です。
SSL化によって検索キーワードが暗号化され、キーワードが取得できなくなり、「not provided」と表示されるようになりました。
ちなみにYahoo!は、2015年8月にSSL化を発表しており、現在は常時SSL化されています。
検索キーワードを調べようとしても、Googleアナリティクスでは「not provided」と表示されますが、Googleサーチコンソールを使えば検索キーワードを確認できます。
(not provided)のキーワードを確認する方法
(not provided)のキーワードは、Googleサーチコンソールと連携することで、検索キーワードが確認できるようになります。
詳しい設定方法は以下の記事をどうぞ。
Directでわかること
Directは、特定の参照元サイトが無い場合のアクセスのことで、URLを直接入力してダイレクトにアクセスしてきた場合や、ブラウザのブックマーク等からのアクセスはここにカウントされます。
Referralでわかること
Referralは、他サイトからのアクセスのことを言います。
GmailやYahooメール等のWebメールのリンクをクリックした場合もここにカウントされます。
Socialでわかること
Socialは、Facebook、Twitter、Pinterest、Youtubeや、Pocket、はてなブックマーク、無料ブログサービス、WordPress公式サイト等といったソーシャルメディア経由のアクセスがカウントされます。
ユーザーが利用しているデバイス(PC/スマホ)を確認する方法
ユーザーが利用しているデバイスを確認する方法は、以下いずれかの方法で確認できます。
- カードレポートの「モバイルのサマリー」をクリックする
- 左側メニューの ユーザー>モバイル>概要 を選択する
ユーザーがどのようなデバイスでアクセスしているのかを確認する理由
Webサイトを運営していく上で、ユーザーがどのような端末でアクセスしているのかを把握するのは非常に重要です。
理由は、パソコンとスマートフォンでは見え方や改善方法が大きく異なるからです。
デバイス別のアクセス傾向が把握できれば、デバイスにあった改善ができます。
例えば、スマートフォンユーザーが多ければ、「スマートフォンに対応したサイトになっているか」、「使用する画像はデータサイズが軽いものを使用する(※画像のサイズが大きいと表示に時間がかかってしまうため)」などといった判断ができます。
また、パソコンからのユーザーが多ければ、「画像を多用した分かりやすい良質なコンテンツを作る」といった判断ができます。
リアルタイムでユーザーのアクセス数を確認する方法
リアルタイムでユーザーのアクセス数を確認する方法は、以下いずれかの方法で確認できます。
- カードレポートの「リアルタイムレポート」をクリックする
- 左側メニューの リアルタイム>概要 を選択する
リアルタイムレポートでは、今現在、どのページにどれぐらいアクセスがあるのかを確認できます。
リアルタイムレポートで確認できる項目は7つ
リアルタイムレポートで確認できる項目は7つあります。
- 今現在何人のユーザーが見ているか?
- ページビュー数(1分当たりのPV)と(1秒当たりのPV)
- 上位の参照元
- 上位のソーシャル関連のトラフィック
- 上位のキーワード
- 上位のアクティブページ
- 上位の所在地
上記のとおりです。
今現在何人のユーザーが見ているか?
文字どおり、今現在、何人のユーザーがWebサイトに訪問しているのかを確認できます。
ページビュー数(1分当たりのPV)と(1秒当たりのPV)
ページビュー(PV)数とは、Webサイトが表示された回数を表します。
リアルタイムレポートでは「1分単位のPV」と「1秒単位のPV」を確認できます。
上位の参照元
上位の参照元とは、どのサイトのリンクからアクセスがあったのかをリアルタイムで確認できます。
参照元サイトが無い場合は、「このビューにはデータがありません。」と表示されます。
上位のソーシャル関連のトラフィック
上位のソーシャル関連のトラフィックでは、TwitterやFaceBook、はてなブックマークなどのSNSからのアクセスが表示されます。
SNSからアクセスが無い場合は「このビューにはデータがありません。」と表示されます。
上位のキーワード
上位のキーワードでは、ユーザーがどんな検索キーワードでアクセスしてきたのかをリアルタイムで確認できます。
現在Google検索のキーワードは、(not provided)と表示されます。
理由については「アクセス元(流入元)を確認する方法」という項目をどうぞ。
上位のアクティブページ
上位のアクティブページでは、今現在、どのページが見られているかを上位10位まで確認できます。
ちなみに、ページタイトルをクリックすると流入元の詳細なデータを確認できます。
上位の所在地
上位の所在地では、どの地域からアクセスされているかを確認できます。同じ地域からのアクセスが多いと、表示される円が大きくなります。
ページごとの滞在時間を調べる方法
ページごとの滞在時間を調べる方法は、以下いずれかの方法で確認できます。
- カードレポートの「ページレポート」をクリックする
- 左側メニューの 行動>サイトコンテンツ>すべてのページ を選択する
下図の画面で、ページ滞在時間を確認できます。
ページ毎の滞在時間を調べる意味
滞在時間は平均セッション時間とも呼ばれ、滞在時間が長ければ良質なコンテンツを提供していると考えられます。
ただし、以下のような場合。
- 2~3分で読み終わるけどユーザーに有益なコンテンツ
- 読み終えるのに10分~15分かかるけど中身が薄いコンテンツ
滞在時間を単純に比較するのは難しいです。
必ずしも、「滞在時間が長い = ユーザーにとって有益なコンテンツ」という訳ではありません。
ユーザーの検索意図を掴むことが大事
「滞在時間が長い=ユーザーにとって有益なコンテンツとは言えない」となると、滞在時間をチェックする意味はどこにあるのでしょうか。
ページごとの滞在時間を調べる意味は、「ユーザーが探している情報と、提供しているコンテンツがマッチしてるかどうか、つまり、ユーザーの検索意図にマッチしたコンテンツを提供できているかどうかが大きなポイントとなります。
検索意図の言葉の意味は「【SEO】検索意図とは【重要性・調べ方・リサーチ方法を解説】」をどうぞ。
例えば、読みもの等のコンテンツであれば、滞在時間が長ければコンテンツの質が高いと言えますし、
何かのマニュアル的なものであれば、解決するための手段にすぎないため、滞在時間は短い程良いと思います。
これは、逆の立場で考えれば分かると思いますが、ダラダラ説明されるよりも、簡潔に説明された方が分かりやすいし、解決しやすいからです。
まとめ
以上、Googleアナリティクス初心者の方向けに、基礎知識や基本的な使い方を解説しました。
Googleアナリティクスは無料で使える高機能なアクセス解析ツールですが、高機能過ぎてどのようにアクセス解析を行えば良いのか、分かりにくい側面があります。
しかし、確認するべきポイントは多くはありませんので、まずはサイト全体のアクセス数を把握し、全体を把握してから、徐々に細かい部分に目を向け、少しずつ改善するのがベストです。