初期設定の状態でWordPressに画像をアップロードすると、1つの画像に対し、複数のサイズの画像が自動生成されます。
記事が少ないうちは良いですが、記事が増えるようになり、画像を沢山アップロードするようになると、使用しない自動生成された画像ファイルがサーバー内にどんどん蓄積されます。
不要なファイルが増えると下記症状を起こす原因となります。
- サイトの動きが遅くなる
- バックアップに時間がかかる
- バックアップデータの容量が増え、保存領域が無駄に増える
このような時、プラグインを使えば自動生成された画像ファイルを簡単に削除できます。
好きなところから読めます
自動生成された画像ファイルを一括削除するプラグイン「DNUI」
DNUIというプラグインを使うと、自動生成された画像ファイルを一括で削除できます。
DNUIは記事内で使っている画像ファイルと、使っていない不要な画像ファイルを自動で判別してくれるので、不要な画像ファイルを簡単に削除できます。
DNUIの特徴
- 使用している画像ファイルと、使用していない画像ファイルを自動で検出
- 使用していない画像ファイルを一括削除
- 画像ファイルの削除と同時に、レストアファイルを自動生成(誤って削除しても復元可能)
DNUIをインストールする時の注意事項
ハッキングよるファイル改ざんを検知・駆除するプラグイン「wpdoctor」を有効化している状態でDNUIをインストールすると、サイト全体がとてつもなく重くなります。
ページが表示されるまでに10秒以上かかったり、重すぎてサーバーエラーでアクセス自体できなくなる事がありますので、「wpdoctor」を使用している方はプラグインを停止してからDNUIをインストールしましょう。
自動生成されたサムネイル画像をDNUIを使って削除する手順
それでは、自動生成されたサムネイル画像をDNUIを使って削除する手順を解説します。
- 手順①:サイトデータをバックアップする
- 手順②:今後、不要な画像ファイルが増えないようメディア設定を変更する
- 手順③:DNUIをインストールする
- 手順④:自動生成された画像ファイルを削除する
- 手順⑤:画像ファイルを削除した際に生成されたバックアップファイルを削除する
上記のとおりです。
手順①:サイトデータをバックアップする
まず最初に、サイトのデータをバックアップしておきましょう。
バックアップがあれば誤ってファイルを削除してしまったり、サイトに不具合が起こっても復元できます。
DNUIをインストールする前に、サイトのバックアップデータを取得しておきましょう。
ちなみに、以下の記事でサイトのデータを丸ごとバックアップできるプラグイン、「UpdraftPlus」の使い方を詳しく解説していますので、参考にして下さい。
手順②:今後、不要な画像ファイルが増えないようメディア設定を変更する
メディア設定を変更しておかないと、今後、画像ファイルをアップロードする度にサムネイル画像が自動生成されます。
これ以上サムネイル画像が自動生成されないよう、メディア設定を変更します。
ダッシュボード>設定>メディア を選択します。
メディア設定の画面に移動しますので、サムネイル画像のサイズを変更します。
初期設定では以下のようになっていますが、赤枠内を全て「0」に変更しましょう。
下図のように、①サムネイルサイズを全て「0」に変更しましたら、②「変更を保存」をクリックします。
これで、今後は画像をアップロードしてもサムネイル画像が自動生成されないようになります。
手順③:DNUIをインストールする
サイトデータをバックアップし、メディア設定を変更しましたら、DNUIをインストールします。
ダッシュボード>プラグイン>新規追加 を選択します。
プラグイン検索窓に「DNUI」と入力するとプラグインが表示されますので、「今すぐインストール」をクリックします。インストール終了後「有効化」をクリックして、プラグインを有効化します。
プラグインを有効化すると以下の場所にDNUIのメニューが出現します。
メニューを確認したらDNUIの設定を行いましょう。
ダッシュボード>ツール>DNUI Delete not used image を選択して下さい。
DNUIの設定画面が表示されますので、自動生成されたサムネイル画像を一括削除する設定を行います。
手順④:自動生成された画像ファイルを削除する
画像ファイルを削除する手順を解説します。
基本的な流れは以下のとおりです。
- 手順①:「Option」で画像ファイルの表示数の変更とバックアップの設定
- 手順②:オリジナルファイルを削除しないよう設定
- 手順③:サムネイル画像の一括削除
手順①:「Option」で画像ファイルの表示数の変更とバックアップの設定
まずは「Option」タブをクリックします。
Optionの画面真ん中ぐらいに、「Backup system」という項目がありますので、「Create backup folder」をクリックして下さい。
「Create backup folder」をクリックすると、下図の矢印の場所にチェックボックスが出現しますので、チェックを入れて下さい。
これで、万が一、画像ファイルを間違って削除しても復元可能です。
次に、削除対象のファイルの表示数を変更します。
「Number of images show on 1 page」という項目で1ページに表示できるファイル数を変更します。
初期設定では1ページにつき50件表示できるようになっていますが、50だと若干少ないので、削除しやすいよう1ページに表示できる画像数は100ぐらいに変更しましょう。
以上で設定は完了です(これまでの設定は自動保存されます)。
手順②:オリジナルファイルを削除しないよう設定
次に、オリジナルファイル(自動生成の元となる画像)を削除しないように設定します。
手順①の設定項目の下に、「_ Show」という項目があり、その中に「Ignore size list」という設定項目があります。
初期設定では何も選択されていない状態となっていますが、「original」という項目を選択して下さい。
「original」を選択しておくと、サムネイル画像を一括で削除する際、元となる画像ファイルを除外して自動生成されたファイルだけを削除できますので、誤って元画像を削除しないために「original」を選択して下さい。
手順③:サムネイル画像の一括削除
「Images」タブをクリックして下さい。
「Images」タブをクリックすると、すぐに不要な画像ファイルの読み込みが始まります。
以下のように削除してもOKな不要な画像ファイルが一覧表示されます。
個別に「Delete」ボタンをクリックして削除しても良いのですが、面倒なので、右側にある「Delete all」をクリックします。
画面上部に削除しても良いのか?という確認のポップアップが表示されますので、「Yes delete all」をクリックします。
以下のように、元画像(オリジナルファイル)を除き、自動生成された不要な画像ファイルだけを一括で削除することができました。
画面の一番下に次のページに移動するボタンがありますので、次のページに移動し、同じ要領で不要な画像ファイルを全て削除しましょう。
手順⑤:画像ファイルを削除した際に生成されたバックアップファイルを削除する
画像ファイルを削除したら、「Backups」というタブをクリックして下さい。
先程削除した画像の復元データが保存されますので、誤って画像を削除していない事を確認したら、「Delete」をクリックして、画像ファイルを完全に削除して下さい。
以上で、自動生成された不要な画像ファイルの削除は終了です。
バックアップファイルをまとめて削除する方法
画像ファイルが多くなければ「Delete」を1件づつ削除しても、そんなに面倒では無いと思いますが、画像ファイルが多い場合、「Delete」を1件づつ削除するのはかなり面倒だと思います。
こういった時はFTPソフトを使って、バックアップファイルをまとめて削除すると楽です。
バックアップファイルは以下の場所に保管されています。
/wp-content/uploads/dnui_backups
「dnui_backups」内のファイルは全てバックアップファイルなので、まとめて削除しちゃいましょう。
ちなみに、FTPソフトは「【無料】FTPツール「Filezilla」でファイルをサーバーにアップロードする方法【簡単】」で紹介している「Filezilla」がおすすめです。
まずは「Filezilla」を使ってサーバーにログインします。
FTPソフトでサーバーにアクセスすると、WordPressのシステムファイルがずらーっと並んでいると思います。
このうち、フォルダは3つしかありませんので、「wp-content」というフォルダを選択して下さい。
「wp-content」のフォルダ内には、以下のようなフォルダが格納されていますが、その中の「uploads」というフォルダを選択して下さい。
アップロードフォルダが沢山表示されますが、「duni_backups」を選択します。
DNUIのバックアップファイルが表示されますので、「 ctrl + A 」を同時に押して全選択し、右クリックで削除を選択します。
以上で不要なバックアップファイルをまとめて削除できます。
FTPソフトでバックアップファイルを削除した後、DNUIの設定画面を確認してみると、バックアップファイルを全て削除できたことが確認できます。
このように、バックアップファイルが多い時は、FTPソフトを使ってファイルを削除すると、まとめて削除できるのでおすすめです。
まとめ
以上、自動生成されたサムネイル画像を一括で削除する方法について解説しました。
ちなみに、筆者のこのブログで不要な画像ファイルを全削除したところ、245MBほど不要なファイルを削除できました。
サイトデータのバックアップ速度も速くなり、ページの表示速度も若干早くなったような感じがします。
不要な画像ファイルを取っておいても良い事は一つもありませんので、もし、初期設定のまま画像ファイルをアップロードしているようでしたら、設定を見直し、DNUIを使って不要な画像ファイルをまとめて削除しちゃいましょう。