
- ホームページって本当に必要なのかな?うちの商売では必要なさそうな気もするけど…。
- 同業者はホームページを開設しているし、うちもそろそろ開設した方が良いのかな?
- 中小企業にホームページは必要かどうか知りたい。
この記事では、こういった疑問にお答えします。
- 中小企業にホームページは必ずしも必要ではない
- ホームページが無い中小企業のデメリットは6つ
- ホームページが無い中小企業は淘汰される可能性あり
なお、本記事の筆者は2009年から現在まで、中小企業や個人事業主向けに資金繰りのコンサルタントとして活動しており、仕事は全てWeb(ブログとホームページ)で獲得してます。
Webで顧客を獲得しているため、お会いしたお客様から「どうすればホームページで集客できるようになるのか?」というご相談を頂く機会が多いです。
こういった経験をもとに、この記事では、中小企業にホームページは必要かどうか、ホームページが無いデメリットを解説します。
好きなところから読めます
中小企業にホームぺージは必ずしも必要ではない
先に結構から言うと、中小企業にホームページは必ずしも必要ではありません。
無いよりはあった方が良いとは思いますが、無ければ無いで、大きな問題はありません。
その理由は2つあります。
- 商売の形態上、ホームページが必要ない場合がある
- 無料でPRできるツールが数多くあるから
上記のとおりです。
商売の形態上、ホームページが必要ない場合がある
商売の形態上、ホームページが必要ない場合がいくつかあります。
具体的なケースは次のとおりです。
- 地域密着型の商売をしており、人通りの多い立地なので集客には困らない。
- チラシやタウン誌だけで集客できている。
- 紹介や訪問営業だけで成り立っている。
- アナログな営業活動(名刺交換、チラシ配布、電話営業、飛び込み営業、接待など)でしか仕事が獲得できない。
上記のようなケースは既存顧客はもちろん、見込み客も情報を必要としませんので、ホームページが無くても特に問題ありません。
無料でPRできるツールが数多くあるから
最近は無料でPRできるツールが数多くあります。
具体的なツールは次のとおりです。
- SNS(Facebook、Twitter、Instagram、You Tubeなど)
- 無料ブログ・無料ホームページ
- ポータルサイト(Googleマイビジネス、食べログ、トリップアドバイザー、ホットペッパーなどなど)
現在は無料でPRできるツールが充実しているため、正直、ホームページが無くても困ることは殆どなくなりました。
実際、SNSとポータルサイトだけで集客している企業もありますので、中小企業にホームページは必ずしも必要とまでは言い切れません。
ただ、必ずしも必要ないとはいえ、中小企業がホームページがないことのデメリットもいくつかありますので、次のパートで詳しく解説していきます。
ホームページが無い中小企業のデメリットは5つ
ホームページが無い中小企業のデメリットは5つあります。
- 信頼性が低くなる
- ホームページがある競合他社に勝つのが難しくなる
- 商品やサービスのPRができない
- 電話対応の労力が増える
- 社員の採用が難しい
上記のとおりです。
信頼性が低くなる
企業にホームページがあることが当たり前になってしまった現代において、ホームページが無いということに違和感を感じるインターネットユーザーは少なくありません。
20年以上前であれば、インターネットユーザーも現在よりも少ないですし、ホームページも高額だったため、ホームページが無くても違和感はありませんでした。
しかし、現在はどうでしょうか。
国内人口の約9割(89.8%)がインターネットを利用しており、そのうちの6割以上の人がスマートフォンでインターネットを利用しています。
参考リンク:総務省|令和2年版 情報通信白書|インターネットの利用状況
20年前と違って、今では分からない事や調べごとがあれば、手元にあるスマホで検索してすぐに情報を取得できます。
ホームページ開設にかかる費用も20年前と違い、今では低価格で開設できるようになりました。
インターネットユーザーが増加し、ホームページも低価格で開設できるという環境にあるなか、「ホームぺージが無い」というのは、違和感を感じない方の方が少ないと思います。
また、国内人口の9割がインターネットを利用している現代において、ホームページが無いというだけで下記のように考えるユーザーも少なくありません。
- 知られたくない事でもあるのか?
- 会社としての営業実態があるのか?
真面目に事業を営んでいても、ホームページが無いというだけで上記のようなマイナスイメージがつく可能性があります。
銀行口座開設で不利になる
銀行口座を新たに開設する際、ホームページが無いというだけで、銀行口座の開設が不利になることがあります。
特にネットバンクは、ホームページが無いというだけで、電話による事業実態の確認や、許認可等の証明書の提出が必要になることもあります。
公的機関や金融機関に電話で相談する際に不利
公的機関や金融機関に電話で問い合わせた際、受付に氏名と社名を伝えると思います。
氏名と社名を伝えると受付に「担当者につなぎます」と言われ、いったん電話を保留にされます。
この時、担当者は必ずといっていいほど、ネットで社名と代表者名を検索して、事業内容や所在地などの情報を調べてから電話に変わる場合が殆どです。
ホームページがあれば、あれこれ説明しなくてもスムーズに会話が進めることができますが、ホームページが無いと、余計な説明が増えるばかりか、そもそも事業実態があるのかとどうかなど、余計な質問をされることがあります。
ホームページが無いというだけで、信頼性が低くなるのは間違いありません。
ホームページがある競合他社に勝つのが難しくなる
ホームページが無いと、ホームページがある競合他社に勝つの難しくなります。
例えば、同じ商品やサービスを扱っている2つの会社がある場合、どちらが有利でしょうか。
- ホームページがある会社 → 情報がオープン(商品・サービスの情報が分かる)
- ホームページがない会社 → 情報がブラックボックス化している(電話やFAXで問い合わせないと分からない)
当然、「ホームページがある会社」に軍配が上がるのは間違いありません。
商品やサービスのPRができない
ホームページが無いと、ネット上で商品やサービスのPRができません。
商品やサービスのPRは、売上をアップさせるために重要な施策です。
- 商品やサービスの提供体制
- 商品やサービスを導入する理由
- セール・キャンペーン情報など
ホームページがあれば、ネット上で商品・サービスをPRできますので、顧客の関心を引くことができますが、ホームページが無ければペーパーの資料を送付するか、直接訪問してプレゼンでもしない限り、顧客の関心を引くことはできません。
電話対応の労力が増える
ホームページが無いと電話対応の労力が増えます。
ホームページがあれば、お問い合わせフォームを設置しておくだけで、あとでまとめて対応するということもできますし、新規顧客や既存顧客からちょっとした質問も、「よくある質問(Q&A)」というページを作っておけば、電話対応を減らせます。
- お問い合わせフォーム → 都合の良い時間にまとめて返信できる
- よくある質問(Q&A) → よく聞かれる質問に回答する手間が省ける
電話対応の労力が増えれば、本来の業務に集中するのが難しくなるばかりか、増員しなければ対応できなくなる場合もあります。
社員の採用が難しい
ホームページがない会社は、社員の採用が難しいです。
数年前であれば、下記いずれかに登録しておけば、一定の求職者を確保できたと思いますが、
- ポータルサイト
- ハローワーク
最近の求職者は、応募する前に必ずといっていいほど、「どのような会社なのか」をネットで調べてから応募します。
応募しようとしている会社にホームページが無ければ、求職者はどのように感じるでしょうか。
「この会社に応募しても大丈夫なのかな?」、「ブラック企業だったらどうしよう。」などと不安に感じる求職者が出てくるのは間違いありません。
実際、ネットで「ホームページが無い会社」というキーワードで検索すれば分かると思いますが、求職者の不安な声が検索結果に表示されます。
このように、ホームページが無いというマイナス面があることを把握しておきましょう。
ホームページが無い中小企業は淘汰される可能性あり
「信頼性が低くなる」という項目でも解説したとおり、今や、国内人口の約9割がインターネットを利用しています。
このような環境において、ホームページが無いというのは、事業活動を行う上でデメリットしかありません。
下図は総務省が公表しているホームページ開設状況の推移ですが、国内企業の9割(89.7%)はホームページを開設しています。

ホームページ開設状況の推移(産業分類別) 出典:令和元年 通信利用動向調査報告書(企業編)
上記データは有効回答数が2,122件の中から集計されているため、必ずしも中小企業の実態に即しているとは言いにくいですが、多くの中小企業がホームページを開設していることは間違いありません。
また、「ホームページがある競合他社に勝つのが難しくなる」という項目でも解説したとおり、ホームページが無いと競合他社と比較検討すらされません。
競合他社がホームページを開設しているのに、自分の会社にホームページがなければ淘汰される可能性が高いです。
もしまだ、ご自分の会社にホームページが無いということであれば、早い段階で開設を検討してみて下さい。
まとめ
以上、中小企業にホームページは必要なのかどうか?について解説しました。
商売の形態上、ホームページが無くても問題ないケースもありますが、大半の業種では無いよりはあった方が良いのは間違いありません。
ホームページが無いデメリットを踏まえた上で、ホームページを開設した方が良いのかどうか、検討するようにしましょう。