Googleのモバイルファーストインデックスの詳しい解説記事をお探しの方向け。
Googleは2018年3月に、「モバイルファーストインデックス(MFI)」と呼ばれる、サイトの評価基準をパソコンサイトではなく、モバイルサイトにするという発表をしました。
2018年3月以前は、パソコンサイトのWebページを中心に検索順位の評価基準としていたものを、モバイルサイト(スマートフォンサイト)のWebページを評価基準に移行するという動きです。
この記事では、具体的にどのようなWebサイトやブログがモバイルファーストインデックスの影響を受けるのか、対応方法を含めて解説します。
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モバイルファーストインデックスとは
2018年3月、Googleは「モバイルファーストインデックス(MFI)」と呼ばれる、サイトの評価基準をパソコンサイトではなく、モバイルサイトにするという発表をしました。
- 今までの評価基準 → パソコンサイト
- これからの評価基準 → モバイルサイト(スマートフォン対応サイト)
参考リンク:Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA] : モバイル ファースト インデックスを開始します
サイトの評価はPCサイトからモバイルサイトに移行
2018年3月以前は、パソコンサイトの評価を主軸に検索結果のランキングの要素として使用していましたが、2018年3月以降は、スマートフォンサイトを評価の主軸に、ランキングの要素に使用されることになります。
- 従来の検索結果の評価基準(2018年3月以前)
- パソコンサイト ← パソコンサイトを評価したうえで検索結果を表示
- モバイルサイト
- 今後の検索結果の評価基準(2018年3月以降)
- パソコンサイト
- モバイルサイト ← スマホサイトを評価したうえで検索結果を表示
つまり、スマートフォンサイトでアクセスして見やすいサイトが評価対象となり、スマートフォンに未対応のサイトは評価が低くなるということになります。
モバイルファーストインデックス導入の背景
モバイルファーストインデックス導入の背景は、2015年にスマホやタブレットからの検索がPCの検索数を上回り、その比率は増加傾向にあることがあげられます。
アメリカや日本を含む10か国においては、モバイルデバイスからのGoogle検索が、コンピュータからの検索より多く行われています。
In fact, more Google searches take place on mobile devices than on computers in 10 countries including the US and Japan.
このような背景から、PCサイトよりもモバイルサイトを最適化する重要性が増えたため、モバイルファーストインデックスが必要になったのです。
2020年9月に完全移行予定(コロナの影響で延期)
2018年3月に発表されたモバイルファーストインデックスでは、全てのサイトを対象にしていなかったため、モバイルファーストインデックスによって検索結果に影響を受けるサイトには猶予が残されていました。
しかし、2020年3月に、Googleはモバイルファーストインデックスへの移行を2020年9月に開始することを発表しました。
参考リンク:Official Google Webmaster Central Blog: Announcing mobile first indexing for the whole web
コロナの影響もあり、移行は延期に
2020年9月から、MFIに完全移行される予定ではありましたが、コロナの影響もあり、移行は延期となりました。
詳しくは以下の記事をどうぞ。
参考リンク:Google、モバイルファーストインデックスの強制移行を2021年3月末まで延期
完全移行が延期になっても準備は必要です
モバイルファーストインデックスの完全移行が延期になっても、2021年3月末以降にモバイルファーストインデックスに移行されるのですから、今のうちに準備と整えておく必要はあります。
もし、Webサイトやブログがモバイルに対応していなければ、今のうちに対応するようにしましょう。
モバイルファーストインデックスの影響を受けるサイトは2つ
モバイルファーストインデックスの影響を受けるサイトは2つあります。
- スマートフォン未対応のサイト
- PCサイトよりもスマホサイトの方がコンテンツが少ないサイト
上記のとおりです。
スマートフォン未対応のサイト
スマホでアクセスしたら、PCページが表示されるようなサイトは、言うまでもなく、モバイルファーストインデックスが適用されたら悪影響を受けます。
- テキストが小さくて読みにくい
- テキストリンクやバナーが小さくてタップしにくい
- 表示に時間がかかる
スマホでアクセスした際に、このような問題を抱えているサイトは影響を受けることになります。
PCサイトよりもスマホサイトの方がコンテンツが少ないサイト
企業サイトに多いのですが、HTMLでサイトを構築してる場合、予算や人的な問題で、主要なページのみスマートフォンに対応して、重要度が低いページはPCページのまま、というケースです。
こうしたサイトは、今まではPCサイトのコンテンツが多いと評価されても、スマホサイトはページ数が少ない訳ですから、コンテンツが極端に少ないと評価される可能性があり、悪影響を受ける可能性があります。
モバイルファーストインデックスに対応する方法は2つ
最後に、モバイルファーストインデックスに対応する方法を2つ紹介します。
- サイトをレスポンシブ化する
- スマートフォンの表示速度を高速化する
上記のとおりです。
サイトをレスポンシブ化する
もし、WordPressなどのCMSを使ってサイトを構築しているなら、レスポンシブ(スマホ表示)対応のテーマやテンプレートに変更するようにしましょう。
CMSで構築されたサイトなら、テーマやテンプレートを変えるだけで対応できるので、コストは殆どかかりません。
例えば、以下の記事でWordPressのテーマをいくつか紹介していますが、全てレスポンシブ対応なので、テーマを変更するだけでモバイルファーストインデックスに対応できます。
1万円~2万円程度の費用を払えば、すぐにモバイルファーストインデックスに対応できます。
HTMLでサイトを構築している場合はCMSに乗り換えましょう
HTMLでサイトを構築している場合、WordPressのようなCMSに乗り換えるべきです。
例えば、このサイトはWordPressを使って運営してますが、レスポンシブテーマを使えば自動的にモバイルファーストインデックスに対応できます。
コンテンツの管理も楽ですし、更新も簡単にできますので、この際、WordPressのようなCMSに乗り換えましょう。
乗り換えの予算が心配な方は、自作してしまえばOKです。
以下の記事でWordPressで企業サイトを作る方法を解説していますので、コンテンツをコピペすればローコストで移行できます。
スマートフォンの表示速度を高速化する
スマホでアクセスした時にスマホで見やすく最適化されている、ということだけがモバイルファーストインデックスの評価ではありません。
「【SEO】ページの表示速度が遅いのは致命的!測定方法や改善方法を解説」という記事でも解説しているとおり、ページの表示速度は検索順位のランキング要素の1つです。
スマホでアクセスして、表示に3秒以上かかるようなページは改善の必要があります。
ちなみに、スマホサイトの表示速度を改善する代表的な方法は次のとおりです。
- 画像データを軽量化する
- Webフォントを使うのをやめる
- 画像ファイルを減らす
- 画像の読み込みを遅らせる
- 外部Webツールを極力使わない
- 高速表示のサーバーに乗り換える
- キャッシュを使って表示速度を高速化する
- ソースコードを圧縮化する
基本的に、データの重い画像を減らせば表示速度は改善されますが、他の要因で表示速度が遅い場合、1つ1つ対策するようにしましょう。
詳しくは「【WordPress】表示速度の改善方法12選【スピードは重要】」をどうぞ。
まとめ
以上、Googleのモバイルファーストインデックスについて解説しました。
スマホに対応していないサイトは、モバイルファーストインデックスに完全移行したら、検索順位下落などの悪影響を受ける可能性が非常に高いので、もし、スマホに対応していなければ、今のうちに対応するようにしましょう。