SEOで重要な内部対策の基礎知識から、内部対策の施策に関する詳しい情報をお探しの方向け。
検索で上位表示を狙うには、ユーザーの役に立つ記事を書くことが重要ですが、それだけで上位表示を狙うのは難しいです。
ユーザーだけでなく、検索エンジンに対しても、その記事はどのような内容で、どのようなことが書かれているのかを正しく伝えるために「内部対策」を行う必要があります。
この記事では、SEOで重要な内部対策の基礎知識から、内部対策の施策をまとめて紹介します。
内部対策の施策を全て把握して、今後の記事執筆にお役立て下さい。
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SEOの内部対策とは
内部対策とは、サイト構造や内部リンクの構造、Webページの階層構造を整えることで、検索エンジンのロボットが記事内容を認識しやすいよう、Webサイトやブログを最適化し、検索順位を上げる施策のことを言います。
ユーザーが読みやすい記事を書くということはSEOに限らず重要ですが、ユーザーだけでなく、検索エンジンが記事内容を認識しやすくするために、サイト内部を最適化する「内部対策」を行う必要があります。
内部対策が必要な理由は2つ
SEOに内部対策が必要な理由は2つあります。
- クローラーの巡回を促すため
- サイトの内容をクローラーに適切に伝えるため
上記のとおりです。
クローラーの巡回を促すため
インターネット上には、「クローラー」と呼ばれる検索エンジンのロボットがWebページ間のリンクを辿りながら常に巡回しており、Webページの情報を収集しています。
クローラーが収集したデータは、検索エンジンのデータベースに登録されます。
このことを「インデックス」と言います。
詳しくは「【SEO】検索順位が決まる仕組みと上位獲得に必要な施策を解説」をどうぞ。
クローラーに認識されないページは存在していないのと同じ
Webサイトやブログにクローラーが巡回してこないと、ページの情報はインデックスされません。インデックスされなければ検索結果に表示されません。
インデックスされないということは、Webページの情報がデータベースに登録されていない訳ですから、存在していないのと同じです。
新規記事を公開したからといってクローラーがすぐに巡回する訳ではない
新規記事を公開したからといって、クローラーがすぐに巡回してくれる訳ではありません。
時間が経てばいずれは認識してくれますが、巡回しにくいサイトの情報を全て収集してくれるほど親切ではありません。
そのため、クローラーにインデックスしてもらいたいサイトを、巡回してもらいやすくするための施策が必要になるのです。
サイトの内容をクローラーに適切に伝えるため
2つ目の理由は、サイトの内容をクローラーに適切に伝えるためです。
検索エンジンは、検索ユーザーの検索キーワードと関連度が高い良質なコンテンツを検索結果に表示するために、クローラーがWeb上のデータを収集し、収集したデータをアルゴリズムで解析して、Webページのランク付けをしています。
なお、検索エンジンのクローラーは1度巡回しただけでWebページの情報を正確に認識する訳ではありません。
何回か巡回することで、徐々に内容を認識するため、サイトの内容が伝わりにくい構造になっていると、クローラーにページの内容が伝わりにくくなり、上位表示されにくくなります。
サイトに内容を伝えやすい構造にすることで、クローラーにページの内容を伝えやすくなり、上位表示しやすくなるのです。
- 伝わりにくい構造 → ページの内容を正しく認識しにくい
- 伝わりやすい構造 → ページの内容を正しく認識しやすい
内部対策の施策の種類は4つ
内部対策の施策の種類は4つあります。
- クローラーの巡回を促すための施策
- 適切にインデックスしてもらうための施策
- ページの内容を適切に伝えるための施策
- ユーザビリティを上げる施策
内部対策は上記4つの施策を全て最適化することがポイントとなります。
それでは、各施策の詳しい内容を上記の順に紹介していきます。
クローラーの巡回を促すための施策3選
まず最初に、クローラーの巡回を促すための施策を3つ紹介します。
- XMLサイトマップを送信する
- 内部リンクを張る
- 自サイトからリンクを張る
上記のとおりです。
XMLサイトマップを送信する
サイトマップは一般的に、Webサイトやブログ全体のページ構成がリスト形式で表示されることで、どのようなコンテンツがあるのかをまとめて見れるページです。
一方のXMLサイトマップは、クローラー向けのサイトマップで、サイト全体のページ情報をクローラーに伝えるページ(ファイル)です。
- サイトマップ(HTMLサイトマップ) → ユーザー(人間)にサイト全体のページ情報を伝えるページ
- XMLサイトマップ → クローラーにサイト全体のページ情報を伝えるページ(ファイル)
XMLサイトマップを用意する事で、Webサイトやブログにある全ての記事を網羅的に巡回してもらうことができるため、インデックス漏れがなくなります。
ちなみに、「【WordPress】GoogleサーチコンソールとBing Webマスターツールにサイトマップを登録する方法」という記事でWordPressのサイトマップを登録する方法を解説していますので、是非どうぞ。
内部リンクを張る
記事同士を繋げる内部リンクを張ることで、クローラーに関連記事の存在を伝えることができます。
また、サイト内における記事の重要度も内部リンクの数で決まりますので、重要なページ(上位表示させたいページ)には内部リンクを張りましょう。
詳しくは「【SEO】内部リンクのメリットや張り方のコツを解説【基礎知識】」をどうぞ。
自サイトからリンクを張る
既存のWebサイトやブログ、SNSアカウントをお持ちでしたら、新たに立ち上げたサイトやブログにリンクを張りましょう。
リンクを張ることで、既存のサイトやブログ、SNSのリンク経由でクローラーが巡回してくれるようになります。
また、ドメインの異なるURLからの被リンクは、外部サイトからの被リンクとしてカウントされますので、ドメインパワーが上がる効果が期待できます。
詳しくは「【SEO】ブログの被リンクを自分で増やす方法5選【初心者向け】」をどうぞ。
適切にインデックスしてもらうための施策4選
クローラーに適切にインデックスしてもらうための施策は4つあります。
- noindex/nofollow
- Canonicalタグ
- 重複コンテンツ
- 301リダイレクト
上記のとおりです。
noindex/nofollow
noindexとnofollowは、検索エンジンのクローラーに対する指示のことです。
検索エンジンに表示させたくないページ(ユーザーに見られたくないページ)がある時や、クローラーに巡回して欲しくないページがある時は、設定するようにしましょう。
詳しくは「noindexとnofollowとは?違いやSEO効果を解説【基礎】」をどうぞ。
Canonicalタグ
Canonicalタグとは、Webサイト内で評価対象となる正規のURLを指定するタグのことを言います。
例えば、サイト内のいくつかのURLで、ほとんど同じコンテンツが表示されてしまう場合。
よくあるパターンが以下のケース。
- ECサイトで、商品サイズや色ごとにURLがある
- PCサイトとスマホサイトのURLが異なる
上記のようなページは、内容が殆ど同じにもかかわらず、実際にユーザーは複数のURLにアクセスすることができるため、一見どのページがメインのページか分かりません。
このような時、canonicalタグを特定のURLに統一することにより、クローラーに対して最も重要なURLであることを伝えることができます。
重複コンテンツ
重複コンテンツとは、Webサイト内部と外部で同じようなコンテンツが掲載されている状態のことを言います。
- 自サイトの重複コンテンツ → サイト内に同じようなコンテンツが存在している
- 外部サイトの重複コンテンツ → 他サイトで同じコンテンツが存在している
自サイトの重複コンテンツ
多くのコンテンツを公開するようになると、内容が似通ったり、同じような文章が重複する場合があります。
例えば、以下2つのページに同じ説明文を記載している場合。
- ページA
- ページB
本来、どちらかのページが評価されることになる訳ですが、同じような説明文があるために、評価が分散する可能性があります。
過去記事を新しい記事として再投稿する場合
過去記事で使っていた文章の一部をそのままにした状態で、文章量を追加し、新しい記事として再投稿する場合。
検索エンジンにインデックスされている過去記事と、再投稿した記事の文章が重複し「重複コンテンツ」と判断され、順位が付かない事があります。
このような時の対処法を「【SEO】ブログの過去記事を編集して再投稿する方法【重複コンテンツ回避】」という記事で解説していますので、興味のある方は是非どうぞ。
他サイトの重複コンテンツ
他サイトと全く同じコンテンツを掲載すると、重複コンテンツとしてペナルティの原因となります。
ちなみに、他サイトの重複コンテンツとなる原因は3つあります。
- 他サイトの記事の引用
- コンテンツをパクった(盗用した)
- コンテンツをパクられた(盗用された)
上記のとおりです。
他サイトの記事の引用
他サイトの記事を引用すること自体、悪いことではありません。
問題なのは、引用タグを使わずに文章を引用することです。
引用した文章を引用タグで囲わないと、検索エンジンに引用文を掲載していることが伝わらないので、「重複コンテンツ(コピーコンテンツ)」と判断されます。
ですので、他サイトの文章を引用する時は、必ず引用タグを使いましょう。
詳しくは「【SEO】ブログに引用文を入れる時のルールを解説【コピペは危険】」をどうぞ。
コンテンツをパクった(盗用した)
他サイトのコンテンツをパクるのは、重複コンテンツとしてペナルティを受けるばかりか、著作権の侵害にもなりますので、パクるのは止めましょう。
コンテンツをパクられた(盗用された)
他サイトにコンテンツをパクられた場合、その状態を放置すると重複コンテンツとしてペナルティを受ける可能性があります。
コンテンツをパクられていることを見つけたら、サイト運営者に連絡して当該記事を削除してもらうか、検索エンジンに著作権関連の削除リクエストを申請しましょう。
301リダイレクト
記事のURLを変更したり、過去記事をリライトして新規記事として投稿する場合、ドメインを変更するような場合、301リダイレクトを設定することで、検索エンジンに対して「URLが変更した」ということを伝えることができます。
検索エンジンに伝える事で、そのページやドメインの評価をそのまま引き継がせる事ができるようになります。
ちなみに、WordPressで301リダイレクトを設定する方法を「【WordPress】URL変更で旧URLから新URLへ自動転送(リダイレクト)する方法を解説」という記事で解説していますので、是非どうぞ。
ページの内容を適切に伝えるための施策5選
Webページの内容をクローラーに適切に伝えるための施策は5つあります。
- 記事タイトル
- パーマリンク(URL)
- メタディスクリプション
- 見出しタグ
- alt要素
上記のとおりです。
記事タイトル
記事タイトルは、検索順位の決定に関わる重要な要素です。
タイトルにキーワードを設定することで、検索エンジンは何について言及している記事なのかを判別し、ユーザーはキーワード検索を行った時に表示されたタイトルを見て、何について書かれている記事なのかを判別します。
そのため、抽象的な記事タイトルやコンテンツ内容が推察できない記事タイトルをつけると、検索エンジンに認識されにくくなるばかりか、ユーザーにも記事内容が伝わりません。
詳しくは「SEOに効果的な記事タイトルの付け方のポイントや注意点を解説」をどうぞ。
パーマリンク(URL)
パーマリンクとは、WebページのURL表記のことを言います。
URLは検索結果に表示されますので、記事内容を表す適切なURLを英語表記で設定するようにしましょう。
詳しくは「【SEO】URLは日本語表記と英語表記(半角英字)どちらがSEOで有利?」をどうぞ。
メタディスクリプション
メタディスクリプションは、検索結果に表示されるページの概要を表す要約・説明文のことをいいます。
ページの内容に合った分かりやすい概要文を設定することで、ユーザーにクリックされやすくなります。
具体的な設定方法は「【SEO】meta descriptionとは?【設定方法や書き方を解説】」をどうぞ。
見出しタグ
見出しタグは、コンテンツの階層構造を整える際に使うタグです。
見出しタグを使って階層構造を整えることで、ページ内のコンテンツを検索エンジンに伝えやすくなり、ユーザーも記事が読みやすくなりますので、ユーザーの利便性も高まります。
詳しくは「見出しタグを使う意味や使い方・ルールを解説【階層構造を整えよう】」をどうぞ。
見出しタグを使うと目次の自動生成が可能
見出しタグと使って記事を書くと、目次を自動生成できるという副次的なメリットがあります。
- WordPress → 目次を自動生成できるテーマ・プラグインを使う
- 無料ブログ → 目次を自動生成できるブログサービスがある
なお、目次のSEO効果については「ブログ記事に目次は必要?SEO効果とユーザーの利便性が上がるので必要」をどうぞ。
alt要素
alt要素とは、代替テキストとも呼ばれ、画像の内容を検索エンジンに伝えることを言います。
検索エンジンに画像の内容を伝える事で、コンテンツ内の画像は、どのような意味があるのかを適切に伝える事ができるようになります。
また、alt要素を設定しておくことで、画像検索の検索結果に表示されやすくなりますので、画像経由でのアクセス流入が期待できます。
詳しくは「【画像のSEO】代替テキスト(alt属性)とは【設定方法を解説】」をどうぞ。
ユーザビリティを上げる施策4選
Webサイトのユーザビリティを上げる施策は4つあります。
- モバイルファースト
- 表示速度の高速化
- https化(常時SSL)
- AMP対応
上記のとおりです。
モバイルファースト
モバイルファーストとは、スマートフォンユーザー向けに最適化された、スマートフォンサイトでアクセスして見やすいサイトのことをいいます。
現在のサイトの評価基準はモバイルサイトを評価基準にしており、スマートフォンに対応していないサイトは評価が低くなります。
上位表示を狙うために、スマートフォン対応は必須となります。
詳しくは「【SEO】モバイルファーストインデックスとは?影響と対応方法を解説」をどうぞ。
表示速度の高速化
Webページの表示速度はSEOに影響します。
表示速度が遅いサイトは評価が下がりますので、サイトの表示速度には注意しましょう。
詳しくは「【SEO】ページの表示速度が遅いのは致命的!測定方法や改善方法を解説」をどうぞ。
https化(常時SSL化)
https化(常時SSL化)に対応していないサイトは、対応しているサイトと比較するとWebサイトの評価は下がります。
また、対応していないとブラウザに警告が表示されますので、ユーザーに不安を与える要因にもなります。
現時点で対応していなければ、すぐに対応するようにしましょう。
詳しくは「【SEO】常時SSL化とは?対応の必要性・メリット・注意点を解説」をどうぞ。
AMP対応
AMP(Accelerated Mobile Pages)とは、スマートフォンユーザーが快適にサイトを閲覧できるようにすることを目的に、Googleが中心となって開発されたフレームワーク(手法)です。
AMPを実装したサイトは、データ量が約1/10になると言われており、スマートフォンでの表示速度が通常のページと比較して約4倍の速度で表示されます。
AMPを実装することで表示速度が高速化され、評価が上がりやすくなる
AMP実装したからといって、直接的なSEO効果がある訳ではありません。
しかし、AMPを実装する事でページの表示速度が高速化されますので、「表示速度の高速化」という項目でも解説しているとおり、サイトの評価が上がりやすくなります。
まとめ
以上、SEOの内部対策の施策を16種類紹介しました。
検索で上位表示を狙うには、ユーザーの役に立つ質の高い記事を書くことが大前提ではありますが、いくら内容が良くても検索エンジンに評価されなければ意味がありません。
検索エンジンにきちんと評価されるためにも、内部対策の施策はできる限り行うようにしましょう。