- 継続課金ができる決済サービスを検討しているけど、PayPalとStripe、どっちを使えば良いかな?
- PayPalを使っているけど、お客様がPayPalアカウントを作成しないと決済できなから、離脱率が気になるよ。
- Stripeは継続課金ができて、クレジットカード情報を入れるだけで決済できると聞いたけど、詳しく知りたいよ。
この記事では、継続課金(サブスクリプション)が可能なPayPalとStripeというサービスについて解説します
目次
継続課金を手軽に導入できるPayPalとStripe
継続課金ができる決済代行サービスは色々ありますが、利用するには審査が必要だったり、また、売上の入金サイクルが遅く、使い勝手の良いサービスは少ないです。
しかし、PayPalとStripeであれば、身分証明書を提出すればすぐに利用する事ができ、売上の入金サイクルも早いです。
継続課金なら請求書作成の手間を省ける
PayPalやStripeを導入する事により、手軽に継続課金(サブスクリプション)を導入することができるので、定期販売の商品代金や、月額サービス利用料をクレジットカードで毎月定期的に決済することが可能です。
継続課金の決済システムを導入すれば、請求書を送って振り込んでもらう。という手間から解放されることはもちろん、代金の回収も振込に比べて回収率は高いです。
PayPalのサービス仕様変更によりお客様の利便性が悪くなった
PayPalは2016年の春ぐらいに突然、PayPal決済で支払いをするお客様はアカウント(会員登録)作成しないとクレジットカード決済ができない。というようにいきなり仕様が変更となり、使い勝手が悪くなってしまいました。
Stripeであればクレジットカード情報の入力するだけで決済可能
しかし、Stripeというサービスであれば、会員登録を必要としませんので、商品・サービスを購入しようとするお客様はクレジットカード情報を入力するだけで決済できます。
PayPalとStripeの概要
PayPal(ペイパル)とは

PayPalは世界で2億人以上、1,500万以上の店舗で利用されている、世界でもっとも有名なオンライン決済代行サービスです。世界200以上の国と地域、100通貨(日本のアカウントで受け取れる通貨は22通貨)に対応しています。
- Visa・Master・JCB・Amex等と、殆どのカードに対応している
- PayPalが金銭の授受を仲介するため、取引先にクレジットカード番号や銀行の口座番号を知らせる必要がない
- 米国のオークションサイトeBay(イーベイ)等、多くのオンラインストアで利用されている
Stripe(ストライプ)とは

Stripeは、個人や企業がインターネットを通して料金を受納する方法を提供する企業であるの決済代行会社です。
サービス内容はPaypalとほぼ同じですが、Paypalと比較して、簡単に導入でき、ユーザーインターフェイスが分かりやすいのが特徴です。
- 三井住友カード株式会社と資本業務提携している(三井住友カードNEWSリリース)
- 米国内でのオンライン購入者の約40%はStripeを利用している
- サイト内にコードを数行埋め込むだけでページ遷移なしに同一画面内で決済機能を追加できる
PayPalとStripeとの比較
PayPalとStripeの手数料、出金サイト、決済可能カード、導入のしやすさなどを比較します。
比較表
Paypal | Stripe | |
---|---|---|
導入の審査 | なし | なし |
月額費用 | 無料 | 無料 |
手数料 | 3.2%~(+1決済40円) | 一律3.6% |
振込手数料 | 5万円以上は無料 (5万円未満は250円) | 無料 |
出金サイト | 出金申請から3~6営業日 | 週/月単位で選択可能 (自動振込) |
決済可能カード | VISA / Master / JCB / DINERS / AMEX | VISA / Master / AMEX |
継続課金 | ○ | ○ |
導入のしやすさ | ○ | ▲ |
サポート | ▲ | ○ |
比較表を見るとPayPalが優勢に見えるけど…
パッと見た感じ、出金が早くて多くのカード決済に対応しているPayPalの方が優れているように見えます。特に、PayPalは決済額が増えれば増える程、手数料は安くなっていきます。
そうした面をみるとPayPalの方が良く見えますが、PayPalは1点だけ問題があります。
冒頭でもお伝えしましたが、PayPalで月額課金を行う際、申込者がPayPalアカウントを持っていないと決済できないのです。
始めて申し込む人は、PayPalアカウントを作成しないと申し込めない
PayPalアカウントを持っていない方が決済しようとすると、PayPalアカウントの作成を要求されます。
サービスを申し込まれる方が、パソコン操作に慣れている方であれば、アカウントの作成をやってくれると思いますが、パソコンが不慣れな方に「アカウントを作成して下さい」となると、申し込みを躊躇され、離脱してしまう事が懸念されます。
実際、お客様から「どうやって払ったらよいのか分からない、銀行振込で申し込むことはできないか?」という問い合わせを何件か頂いたことがあります。
なので、Paypalを使って継続課金を導入しようとしている方は、この点注意が必要です。
PayPalウェブペイメントプラスであれば、アカウント作成しなくても決済可能
ただし、「PayPalウェブペイメントプラス」という有料プランであれば、Paypalアカウントを作成しなくても決済できるようになります。
また、PayPalアカウントを持っていない方がクレジット決済する場合、氏名や住所の入力を求められますが、「Paypalウェブペイメントプラス」の場合、入力は任意となります。
それなら、ウェブペイメントプラスを使えば良いのでは?と思われるかもしれませんが、次の2つの理由から、こちらもあまりお勧めはできません。
PayPalウェブペイメントプラスをお勧めできない2つの理由
- 月額費用がかかる
- サポートが微妙
上記のとおりです。
月額費用がかかる
費用といっても毎月3,000円なので、国内大手決済代行と比較したら、大した金額では無いと思います。
ただ、サービス利用の申し込みがあるかどうか分からない状態で、毎月費用がかかるのは、どうなのかなという気はします。決済額が増えてきてから再検討してもよさそうです。
サポートが微妙
ペイパルのサポートは日本語を話せる外国人の方が電話サポートをしているため、カタコトの日本語で話が通じない場合があります。
簡単な質問であれば問題無いのですが、自動返信メールを導入したり、カートと連動させるような場合、技術的なサポートを受けたい場合、サポートに電話しても殆ど期待できません。
これら2点を考慮すると、Stripeに若干軍配があがるかな。と思います。
Stripeのここが使える!
- WordPressでStripeのプラグインを使って簡単に導入できる
- 決済の時に画面の移動が無い
上記のとおりです。
WordPressでStripeのプラグインを使って簡単に導入できる
Stripeは導入の際にコードをいじったりする事があり、全くの初心者には若干ハードルが高いと思いますが、Wordpressのプラグインを使う事により、コードをいじることなく決済システムを設置できます。
決済の時に画面の移動が無い
PayPalの場合、決済ボタンを押すとPayPalの画面に移動し、カード情報を入力しますが、Stripeは画面移動なしで決済できます。
動作テストが簡単
決済システムをウェブページに導入する際は、お客様に案内する前に、テスト環境でテストし、問題無い事を確認してからお客様へ案内する事になります。
Stripeは高度なスキルを必要とせずにテスト環境を作る事ができるので、決済の確認、支払の返金方法、自動返信メールの動作等を確認できるのは便利です。
まとめ
以上、継続課金(サブスクリプション)を導入可能な決済システム、PayPalとStripeについて解説しました。
毎月の決済額が大きく、サポートを必要としなければPayPalの有料アカウント(PayPalウェブペイメント)を選択すれば良いですし、カード決済の際に、ユーザーにアカウント登録をさせると離脱率が気になるという方は、カード情報の入力だけで決済できるStripeを選択すれば良いかと思います。
Stripeは全体的に使いやすく、サポートも協力的で自動返信メールのカスタマイズがしやすいので、個人的にはStripeをオススメしますが(登録も簡単ですぐ使えるので)、迷っている方は両方触ってみてから決められた方が良いかと思います。
ちなみに、以下の記事で継続課金に対応しているショッピングカートシステム「STORES(ストアーズ)」と「らくうるカート」を紹介しています。
ショッピングカートシステムを使った継続課金をお探しの方は参考にして下さい。

また、実店舗の決済サービスをお探しの方は、以下の記事で紹介していますので参考にして下さい。
