
経費精算でSuica(スイカ)の履歴が必要だけど、券売機やスマホアプリだとは直近100件の履歴しか印字できない。もっと前の履歴が欲しい。
半年以上履歴を取得してないから、券売機で印字しようと思ったら印字できなかった。これでは経費精算できなくて困る。
- モバイルSuicaで半年以上前の履歴が取得できない。
100件以上の履歴や半年以上前の履歴を取得する方法があれば知りたい。
この記事では、こういった疑問にお答えします。
Suica(スイカ)は取得可能な利用履歴に限りがあり、100件を超える利用履歴や半年以上前(26週間以上前)の利用履歴は、駅の券売機やスマートフォンアプリ、モバイルSuicaでは取得できません。
- カード式Suica
- 100件を超える利用履歴
- 半年以上前(26週間以上前)の利用履歴
- モバイルSuica
- 半年以上前(26週間以上前)の利用履歴
このことは、JR東日本の公式サイトにも記載されてます。
参考リンク:Suica 履歴表示・印字・残額表示 | JR東日本
参考リンク:利用履歴を確認/印字したい。 | モバイルSuica よくあるご質問:JR東日本
しかし、結論から言うと、券売機やスマートフォンアプリ、モバイルSuicaで取得できない利用履歴は、JRに「個人情報の開示請求」を行えば取得できます。
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Suicaの履歴はJRに個人情報の開示請求を行えば100件以上取得できる
Suicaの履歴はJRに個人情報の開示請求を行えば100件以上取得できます。
郵送での手続きが必要となりますが、下記履歴を取得できます。
- 100件を超える利用履歴
- 半年以上前(26週間以上前)の利用履歴
- 受付日から1年以内の利用履歴
個人情報の開示請求で取得できる利用履歴
個人情報の開示請求で取得できる利用履歴は下記のとおりです。
- 利用履歴
- 日付
- 時刻:利用時刻が必要な方は、利用時刻を含めた開示請求を行う必要があります。
- 乗降駅
- 残高
- チャージ履歴:チャージした駅名が表示されます(チャージした金額は表示されませんが、残高の増加を見れば金額が分かります)。
- 物販の決済履歴:物販の決済履歴が必要な方は、物販の決済履歴を含めた開示請求を行う必要があります(「物販」とだけ表示され、利用店舗や購入物品名は表示されません。)
- 開示請求の対象期間:受付日から1年前まで
個人情報の開示請求で必要となる費用
個人情報の開示請求で必要となる費用は下記のとおりです。
- 郵送の切手代:84円切手(定形郵便物:25g以内)
- 返送の切手代:729円分の切手(本人限定受取郵便)
- 合計:813円分の切手
なお、封筒はご自身で用意する必要がありますので、A4書類が入る封筒を1枚用意しておきましょう。
Suicaの履歴を個人情報の開示請求で取得する手順
Suicaの履歴をJRの個人情報の開示請求で取得する手順は下記のとおりです。
- 手順①:個人情報開示等請求書を取得する
- 手順②:切手を同封して書類を送付する
- 手順③:本人限定郵便で届く
上記のとおりです。
手順①:個人情報開示等請求書を取得する
JRの個人情報の開示請求は書面での手続きとなりますので、個人情報の開示請求を行うにあたって「個人情報開示等請求書」を取得する必要があります。
なお、個人情報開示等請求書を取得する方法は2つあります。
- 方法1:JRのサイトで書式をダウンロードする
- 方法2:JRの個人情報受付窓口に問い合わせて郵送してもらう
上記のとおりです。
方法1:JRのサイトで書式をダウンロードする
JRのサイトで書式をダウンロードできます。
以下のリンクをクリックして、JRの「個人情報の取扱いに関する基本方針」というページに移動します。
参考リンク:個人情報の取扱いに関する基本方針 | JR東日本
ページの下の方に「5.個人情報の開示等の手続き」という項目があり、開示請求手続きの案内があります。
ここで、書式をダウンロードできます。
方法2:JRの個人情報受付窓口に問い合わせて郵送してもらう
JRの個人情報受付窓口に問い合わせると、郵送で個人情報開示等請求書を送付してくれます。
以下の電話番号に電話して、受付の方に「Suica(スイカ)の利用履歴を取得したい」と伝えます。
この時、利用時刻や物販などの履歴は必要かどうか聞かれますので、必要に応じて回答して下さい(書式が異なるため)。
「個人情報開示等請求書」を送付すると言われますので、この時に、氏名と住所を伝えます。
電話番号:050-2016-1605
参考リンク:個人情報の取扱いに関する基本方針 | JR東日本
書式が届いたら必要事項に記入する(氏名・住所・開示期間など)
電話した翌日・翌々日ぐらいに「個人情報開示等請求書」が届きますので、必要事項に記入します。
書類の書き方は案内に説明がありますので、参考にしながら書いてください。
書き方が分らないときは、受付窓口に電話して確認しましょう。
手順②:切手を同封して書類を送付する
個人情報開示等請求書に必要事項を記入したら、下記3つを準備します。
- 本人確認書類の写し
- 729円分の切手
- 封筒
準備できたら、JR東日本に申請書を送付しましょう。
なお、Suicaの利用履歴は個人情報の扱いとなるため、JR東日本から「本人限定郵便」で発送されます。
手順③:本人限定郵便で届く
申請書を送付して1週間後ぐらいに、JR東日本から本人限定郵便で「個人情報開示請求の回答送付のご案内」という書類が届きます。
下図のように、100件以上の履歴はもちろん、半年以上前(26週以上前)の履歴が送付されてきます。
以上で、100件以上の履歴と、半年以上前(26週間以上前)の履歴の取得は完了です。
Suicaの履歴を個人情報の開示請求で取得する際の注意点1つ
Suicaの履歴を個人情報の開示請求で取得する際の注意点が1つだけあります。
- 無記名式のSuicaは履歴を取得できない
上記のとおりです。
無記名式のSuicaは履歴を取得できない
無記名式のSuicaは利用履歴を取得できません。
このことは、JRの公式サイトにも下記記載があります。
また、無記名式のSuicaカードにつきましては、個人情報に該当いたしませんので、上記お取扱いの対象とはなりません。
ですので、今現在お使いのSuicaが無記名式の場合、下記いずれかの方法で「My Suica(記名式)」に変更してから個人情報の開示請求を行いましょう。
- カード式Suica
- 多機能券売機
- みどりの窓口
- モバイルSuica
- Suica公式アプリ
Suicaの履歴を個人情報の開示請求で取得するデメリット1つ
Suicaの履歴を個人情報の開示請求で取得するデメリットが1つだけあります。
- 経費精算の時に1件1件金額を調べる必要がある
上記のとおりです。
経費精算の時に1件1件金額を調べる必要がある
個人情報の開示請求で取得できるSuicaの履歴は、乗車区間の乗車賃の記載がありません(券売機の履歴印字と同じです)。
そのため、経費精算で使う際は、乗車区間の乗車賃を1件1件調べる必要があります。
同じ区間しか乗らない方であれば、そこまで手間にならないと思いますが、移動が多い方はこの作業が非常に面倒だと思います。
数か月分の乗降データならまだしも、1年近い乗降データとなると、1件1件調べていたら1日潰れてしまう可能性があります。
郵送で簡単に取得できるメリットがある一方で、こうしたデメリットはあります。
Suicaの履歴取得を楽にするおすすめな方法3選
最後に、Suicaの履歴取得を楽にするおすすめな方法を3つ紹介します。小まめに取得して、経費精算を楽にしましょう。
- カードリーダーを使ってCSVデータを取得する
- スマホアプリでCSVデータを取得する
- モバイルSuica公式サイトで履歴を取得する
上記のとおりです。
カードリーダーを使ってCSVデータを取得する
カード式Suicaを利用している方は、カードリーダーを使ってCSVデータを取得するのがおすすめです。
カードリーダーは2,000円~3,000円ぐらいで購入できます。
ちなみに筆者は、SONYの「PaSoRi RC-S380」というカードリーダーを使ってます。
e-taxにも対応しているので、かなり重宝してます。
2021年11月11日に発売された新モデル「PaSoRi RC-S300」であれば、WindowsとMacに対応してます。
なお、カードリーダー単体ではCSVデータを取得できませんので、SFCard Viewerなどのアプリを使ってデータを取得することになります。
参考リンク:ソニー株式会社 | FeliCa | 個人のお客様 | アプリ・ソフトウェア
スマホアプリでCSVデータを取得する
コストをかけたくない方は、スマホアプリでCSVデータを取得しましょう。
以下のようにデータを取得する日を決めて、小まめにCSVデータを取得するようにしましょう。
- 週末にデータを取得
- 毎月〇日にデータを取得
データの取得を忘れることが無いよう、カレンダーアプリを使って、リマインダーを設定しておくようにしましょう。
モバイルSuicaで履歴を表示してCSV形式で保存する
モバイルSuica会員メニューの「SF(電子マネー)利用履歴」で利用履歴を取得できます。
利用履歴がテーブル(表)で一覧表示されますので、テーブルをコピーしてエクセルに貼り付け、CSV形式で保存すればデータとして保存可能です。
詳しいやり方は「【簡単】モバイルSuicaの利用履歴をCSV形式で保存する方法」という記事で図解入りで解説してますので、是非どうぞ。
【おまけ】PASMOの履歴を100件以上取得する方法
PASMOの履歴は、Suica同様、個人情報の開示請求を行うことで100件以上の履歴を取得できます。
SuicaとPASMOの両方を使っていて、両方とも履歴取得を忘れてしまったという方は、以下のページから書式を取得して、開示請求を行って下さい。
参考リンク:個人情報の開示について|PASMO(パスモ)
まとめ
以上、Suica(スイカ)の履歴を100件以上取得する方法を解説しました。
JRに個人情報の開示請求を行えば、100件以上の履歴や、半年以上前(26週間以上前)の履歴を取得できます。
ですので、履歴の印字をど忘れして過去の利用履歴を取得できなくなり、「経費精算ができない」とお困りの方は、個人情報の開示請求を行いましょう。
なお、個人情報の開示請求で取得できる履歴は「書類」なので、経費精算を行う際は1件1件金額を調べる必要があり、かなり面倒です。
なので、今後は余計な手間を増やさないよう、定期的に履歴を取得しておくといいですよ。
カードリーダーやスマートフォンアプリを使って履歴をCSVデータで取得しておけば経費精算は楽になりますので、「Suicaの利用履歴は毎月月末に取得する」などと決めて、小まめにデータを取得しておくことをおすすめします。