以下の記事でチャットボットツール「Dialogflow(ダイアログフロー)」を使って、簡単なHello world的なものを作成しました。

本記事では、お客様からの問い合わせに応対できるようなチャットボットを試しに作成したいと思います。
好きなところから読めます
「Dialogflow」で問い合わせに応対するチャットボットを作る手順
- 手順①:「Dialogflow」にログイン
- 手順②:Entityの設定
- 手順③:Entityの作成
- 手順④:Intentsを設定
- 手順⑤:返答を作る(Responses)
- 手順⑥:応答テストを行う
上記のとおりです。
手順①:「Dialogflow」にログイン
まずはDialogflowにログインします。

Dialogflowにログインすると、画面上部にお知らせが表示されますが、邪魔なので「DISMISS」クリックして表示を消します。
ちなみに、下記赤枠内の「Hello」をクリックすると、前回作成した「Intents」が保存されていることが確認できます。
下記は前回作成したものです。必要に応じて応答例を追加する事が可能です。
手順②:Entityの設定
最初に、ユーザーからの入力を受け付ける単語を定義するため、Entityを作成する必要があります。
Entityとは
DialogflowにはいくつかのEntityが登録されていますが、その中でも色を定義する「@sys.color」というEntityがあります。
「@sys.color」には「赤色・青色・黄色」などといった色の単語が定義されており、例えば「黄」と入力すると「黄色」と判断するよう、単語の表記の揺れを補正することができます。
今回は、ユーザーから「相談したい」と入力された時、「相談」という単語を受け取る必要があるため、「相談」という単語を定義する@ConsultationというEntityを作成します。
手順③:Entityの作成
それでは、Entityを作成していきます。
①左側メニューの「Entities」を選択し、②「CREATE ENTITY」をクリックします。
次に、③「Entity name」に名称を入れます。
名称は任意ですが、日本語の入力はできません。今回は「相談」の英訳である「Consultation」と入力します。
④「Define synonyms」チェックが入っている事を確認し、⑤「Enter reference value」に代表的な言葉を入力します。
今回は「相談」という単語を定義したいので、「相談」と入力します。
⑥「Enter synonym」に関連する言葉を入力します。
⑦入力後「SAVE」をクリックして下さい。
確認が表示されますので、再度「SAVE」をクリックします。
以上で相談に関する「Entity」の登録は完了です。
手順④:Intentsを設定
次に、チャットボットに応対させる言葉を覚えさせるために「Intent」を作成し、予測される質問を入力していきます。
ちなみに、Intentとは「意図」を意味します。
①左側メニューの「Intents」を選択し、②「CREATE INTENT」をクリックします。
③「Intent name」を英数字で入力します。分かりやすいように「Consultation-intents」としました。
④Training phrasesの入力欄、「Add user expression」に ユーザーの質問を入力します。
ここでは「Consultationしたい」と入力しました(「相談したい」という意味です)。
Consultationという単語をクリックすると、タブが開きますので、Entityで作成した「@Consultation(Entity名)」を選択します。
⑤赤枠内の「Consultation」と、赤枠下の表にある「@Consultation」に黄色の背景色が出現すると、登録したEntityがきちんと反映されているということになります。
複数の質問パターンを入力
「Consultation(相談)したい」という質問の他に、ユーザーの質問パターンを追加して入力します。
- 「Consultation(相談)したいのですがどうしたらよいですか」
- 「Consultation(相談)したい場合はどうしたらよいか」
手順⑤:返答を作る(Responses)
質問があった時の返答を作成します。
ユーザーから「相談したい」と聞かれたら、「相談をご希望の方は…」と返答させたいので、次のように入力します。
「$Consultationをご希望の方は、こちらのURLをご覧ください。https://www.davinci-partners.com/consult/interview.html」
手順⑥:応答テストを行う
Dialogflowの画面右上でいつでも動作テストができます。
「相談したい場合は」と入力し、Enterキーを押します。
下記のようにきちんと応答しました。
この他にも、「相談するには」とか、「めんだんしたい」等、いろいろなパターンを試してみましたが、きちんと応対しました。
「Dialogflow」でチャットボットを作った次にやること
お客様に応対するため複数の質問例を登録したり、埋め込みコードを取得して、Webサイトに設置してみましょう。
- 様々な質問に対応できるよう複数の質問例を登録
- 埋め込みコードの取得方法
上記のとおりです。
様々な質問に対応できるよう複数の質問例を登録
「相談したい」という質問のほか、いろいろな案内をしてくれるよう、下記言葉を設定してみました。
質問 | 応対例 |
メルマガ | お申込みページをご覧下さい。 |
セミナーはいつ | 現在、事業再生に関するセミナーの開催予定はございません。 |
資金調達したい | 資金調達に関するページをご覧ください。 |
瀬間ってだれ? | プロフィールページをご覧下さい |
一通り登録したので、下記でテストできます。
埋め込みコードの取得方法
作成したチャットボットは上記のように簡単にウェブページに埋め込む事ができます。
埋め込みコードは下記で取得できます。
①左側メニューの「Integrations」を選択し、②「Web Demo」をクリックします。
下記のように①デモ画面のリンク先と、②埋め込みコードが表示されます。
埋め込みコードをコピーしてウェブページに貼り付けると、チャットボットを表示させる事ができます。
ちなみに、①のデモ画面のリンクをクリックすると、チャットボットのテストをすることができます。
今後の課題
何回か触っていくうちにDialogflowの使い方が分かってきましたが、実用できるレベルに達するにはもっとトレーニングする必要があります。
基本的な枠組みは理解できたので、今後、下記課題をこなせば実用できると思います。
- 応対例の登録が少ない
- 複数の単語を認識するよう設定する
- URLにリンクが張れない
いずれもそんなに難しい事は無いと思いますので、時間がある時に少しづつ研究していきたいと思います。
まとめ
以上、チャットボットツールの「Dialogflow(ダイアログフロー)」を使って、お客様からの質問に応対するチャットボットを作ってみました。
今回はトレーニングとして作成したので、実用に耐えられるレベルではありません。
ウェブサイトに設置するには、たくさんの言葉を覚えさせる必要がありますが、言葉を増やし、応対例を増やせば使えるようになりますので、是非、色々と試してみて下さい。
そのため、質問があった時に応対できるよう、言葉を覚えさせる必要があります。
本記事では、お問い合わせに応対するチャットボットを作るため、「相談したい」と質問された時の応対を作っていきたいと思います。