
- メディア運営を任されたから外注ライターに記事執筆を依頼しようと思っているけど、どこから手を付ければ良いのか分かりません。
- 依頼の手順はもちろん、探し方や選び方を知りたいです。
- 初めての人でもライターに依頼できるよう、分かりやすく教えて欲しい。
この記事では、こういった疑問にお答えします。
- 記事外注する時のライターの探し方3つ
- ライターを選ぶ時のポイント3つ
- ライターに記事執筆を依頼する手順6つ
- ライターに原稿料を支払う時の注意点1つ
なお、本記事の筆者はブログ歴が14年以上あり、12年近くブログ収益でご飯を食べています。
当ブログ以外に運営しているサイトがいくつかあり、6年ぐらい前まで、クラウドソーシングを使って実際に記事外注をしていので、編集者としての経験があります。
また、最近は当ブログ経由でWebメディアの執筆依頼を頂くこともあり、ライター経験もあります。
編集者とライターの2つの経験をもとに、この記事では、
これから記事執筆をライターに依頼してメディアを作ろうとしている方向けに、ライターの探し方やライター選びのポイント、記事執筆を依頼する手順や注意点を解説します。
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記事外注する時のライターの探し方3つ
最初に、記事外注する時のライターの探し方を把握しておきましょう。探し方は3つあります。
- プロダクションで探す
- クラウドソーシングサイトで探す
- ネット上で探す(検索・SNS)
上記のとおりです。
プロダクションで探す
1つ目は、プロダクションでライターを探す方法です。
プロダクションとは、多くのライターを抱えているライター専門プロダクションのことです。
プロダクションで探す場合、ライターを1人ずつ探して直接契約するのではなく、プロダクションとの契約となります。
社外に記事執筆チームを作るようなイメージです。
ライターと直接契約するのではなく、プロダクションとの契約になりますので、記事執筆コストとは別に、企画・編集料や仲介手数料などの費用が別途かかるため、コストは高くつきます。
しかし、ライターを探す手間やライターのマネジメント、編集作業を全て代行してくれるため、余計な手間をかけずメディアを運営できるのが特徴です。
ちなみに、ネットでプロダクションを探すと色々出てきますが、代表的なプロダクションは次の3つです。
メディア運営の予算枠が大きく、記事の質と量を求めている方は、プロダクションに依頼した方が早いです。
クラウドソーシングサイトで探す
2つ目は、クラウドソーシングサイトで探す方法です。
プロダクションに依頼する場合と違って、基本的にライター探しと契約を全て自社で行う必要がありますが、予算に合わせてライターを探せるので、以下のような柔軟なメディア運営ができます。
- 予算が少ない時期 → 数名のライターに数記事だけ依頼する
- 予算が多い時期 → 多くのライターに大量の記事を依頼する
クラウドソーシングサイトは、何千人、何万人というライターが登録しているため、ライター募集をかければすぐにライターを集めることができます。
ライターのプロフィールや過去の実績もサイト上で確認でき、ライターとのやり取りや支払いもシステム上で行えるため、初めて依頼する方でも利用しやすいように設計されてます。
ちなみに、代表的なクラウドソーシングサイトは以下の3つです。
すぐにでもライターを探したいという方は、とりあえず数千円とかで募集してみて、まずは依頼する流れを掴みましょう。
なお、クラウドソーシングサイトに登録しているライターの質はピンキリなので、記事執筆を依頼しても思うような記事が納品されないということが良く起ります。
そのため、メディア編集者にはマネジメント力とライティング力が求められます。
ネットで探す(ブログ・SNS・記名記事)
3つ目は、以下のメディアやSNSでジャンルに合ったライターを探す方法です。
- Webメディアの記名記事
- 個人のブログ
- Twitter(「Webライター」と検索すれば大量に表示されます)
ライターと直接契約となるため、ライターを自社でマネジメントしなければなりませんが、原稿料以外のコストは殆どかからない(取材記事を依頼する場合は交通費がかかる場合があります)というメリットがあります。
ただし、ライティング力が不足している方が執筆を依頼すると、期待していた記事とは異なる記事が納品されることがよくあります。
そのため、メディア編集者のマネジメント力とライティング力が求められます。
以上、ライターの探し方を3つ紹介しました。次のパートでは、ライターを選ぶ時のポイントを紹介します。
ライターを選ぶ時のポイント3つ
ライターを選ぶ時のポイントは3つあります。
- ライターの専門性と過去の経験を重視する
- 提出された過去の執筆実績をそのまま評価しない
- 発注者自身もライティングを学ぶ
上記のとおりです。
ライターの専門性と過去の経験を重視する
ライターを選ぶ時は、ライターの専門性と過去の経験を重視しましょう。
執筆を依頼するジャンルやテーマに精通しているかどうかは、ライターを選ぶ上で重要なポイントです。
文章力よりも専門性や経験を重視するのがおすすめ
文章力よりも専門性や経験を重視するのがおすすめです。
文章力は低いより高い方が良いのは間違いありませんが、以下のケースの場合、おすすめは後者です。
- 文章は上手いけど、専門性が低く経験も少ない
- 文章は上手くないけど、専門性が高く経験豊富
理由は、文章が上手くなくても専門性が高く、経験をもとに書かれた記事は読者満足度も高く、検索エンジンから評価されやすいからです。
また、文章が上手くなくても編集すれば良いだけの話なので、専門性や経験を重視した方が良いです。
提出された過去の執筆実績をそのまま評価しない
ライターと契約する前に過去の執筆実績を確認する場合、提出された実績をそのまま評価しないようにしましょう。
理由は、執筆した記事が100%自分で書いたとは言えない場合があるからです。
ライターが記事を納品した後、編集者が記事をリライト(加筆・修正)している可能性があるため、実績として提出された記事をそのまま評価すると、後々「実績どおりの記事が納品されると思っていたのに、想像していたものとなんかちょっと違う気が…」となる場合が殆どです。
ですので、実績として提出された記事は、5~6割ぐらい割引いて評価した方が無難です。
発注者自身もライティングを学ぶ
ライターを選ぶ時は、発注者自身もライティングを学びましょう。
理由は「【悲報】外注ライターが書いた記事で集客できない理由【解決策あり】」という記事でも解説しているとおり、発注者自身がライティングが分かっていないとライターの質や記事の質をコントロールできないからです。
プロダクションに依頼するのであれば、メディア運営の経験者が編集者となり、ライターをマネジメントするため、記事の質を保つことができますが、自社でライターを探すとなると、メディアの質は発注者のライティング力に左右されます。
ライターに丸投げでは記事の質を維持できず、メディアは伸びませんので、発注者自身もライティングを学びましょう。
ライターに記事執筆を依頼する手順6つ
ライターの探し方と選ぶ時のポイントを抑えたら、ライターに記事執筆を依頼しましょう。
具体的な手順は次のとおりです。
- 手順①:執筆依頼の内容をまとめる
- 手順②:ライターを探す
- 手順③:ライターと交渉する
- 手順④:業務委託契約を締結する
- 手順⑤:記事を書いてもらう
- 手順⑥:原稿料を支払う
上記のとおりです。
手順①:執筆依頼の内容をまとめる
ライターを探す前に、まずは執筆依頼の内容をまとめて、執筆依頼書(仕様書)を準備しましょう。
ライターを探す際に必要になりますので、一番最初に準備しましょう。
執筆依頼書に記載する内容
執筆依頼書に記載する内容は次のとおりです。
- 媒体情報(メディア名、URL)
- 媒体のターゲット
- 記事の目的
- 記事執筆の要件
- 文字数(見出し、本文、要約文を含めた文字数)
- 条件(キーワード指定、特定キーワードへの言及など)
- 文体(ですます調)
- NGワード
- 納品形態(テキストファイル、ワード、WordPressへの入稿)
- 表記ルール(製品・サービス名など独自の表記、環境依存文字、数字や固有名詞、表記上の注意点)
- 料金
- 納期の目安
- 記名記事か無記名記事かどうか(無記名記事は書かないというライターもいます)
- 上記以外の注意事項
最低限、上記の情報をまとめて、執筆依頼書を準備しておきましょう。
手順②:ライターを探す
執筆依頼書をまとめたら、ライターを探しましょう。
探し方は「ライターの探し方は3つ」という項目でも解説しているとおり、予算に併せて以下いずれかの方法でライターを探しましょう。
- プロダクションで探す:コストは高いがマネジメントを代行してくれる
- クラウドソーシングサイトで探す:多くのライターを一気に募集できる
- ネット上で探す(検索・SNS):原稿料以外のコストが殆どかからず、即戦力のライターを雇える
手順③:ライターと交渉する
ライターを探したら執筆を依頼するにあたり、ライターと交渉しましょう。
細かい部分は指示書を確認してもらえば良いですが、以下の点は確認しておきましょう。
- ジャンルやテーマの得意分野かどうか
- 文字数と単価
- 納品形態(ファイル or WordPressに直接入稿)
- 納期
- 記名無記名
交渉の結果、執筆してくれるという事であれば、業務委託契約を締結しましょう。
手順④:業務委託契約を締結する
ライターと交渉して執筆してもらえることが決まったら、業務委託契約を締結しましょう。
ちなみに、ライターと業務委託契約を締結する際は、電子契約サービスを利用するのがおすすめです。
紙の契約書は郵送の手間が発生しますので、お互いにとってデメリットしかありません。
また、電子契約サービスは契約書の雛形が用意されているので、委託料や支払方法(締め日や支払日)を変更するだけで使える場合が殆どです。
メディア運営に集中するためにも、余計な雑務はツールを使って効率化しましょう。
なお、おすすめの電子契約サービスは以下の3つです。
いずれも簡単操作ですぐに使えます。
手順⑤:記事を書いてもらう
業務委託を締結したら、ライターに記事を書いて貰いましょう。
ちなみに、ライターの記事管理は以下のツールを使って管理すると便利です(メールやチャットのやり取りが少なくて済みます)。
いずれも無料で使えるのでおすすめです。
コピペチェックは忘れずに
なお、ライターに書いて貰った記事は必ずコピペチェックしましょう。
やり取りがスムーズで誠実そうに思える人でも、平気でコピペした記事を納品してくることもあります。
また、今まで普通に記事を書いてくれていたライターが、突然、コピペした記事を納品してくるということもありますので、コピペチェックは必ずしましょう。
手順⑥:原稿料を支払う
ライターに記事を納品してもらい、記事の検収が済んだら、ライターに請求書を作成するよう依頼し、ライターから請求書が送られてきたら原稿料を支払いましょう。
ちなみに、ライターに請求書の作成を依頼する際、文字数のカウント方法や納品時期のズレなどにより、請求書の修正依頼をする事が多々発生します。
こうしたやり取りは発注者側の負担になるのはもちろん、ライターとしても負担にもなります。
請求書のやり取りは、手間と時間がかかる割に対価が発生しない作業となるため、大きな作業負担です。
毎月、このような作業負担が発生していたら、ライターのモチベーションが下がるのはもちろん、発注者側も手間になりますので、ツールを使って効率化しましょう。
なお、おすすめは以下のツールです。
見積書や請求書の作成を、ライターと同じ画面を確認しながらチャットでやり取りできるので、請求書の作成がスムーズです。
下図は筆者がクライアント企業と実際にやり取りしている画面です。
文字数のカウント方法や、納品時期のズレで金額が変わっても、すぐに数字の修正ができるので、請求書のファイルのやり取りが無くなります。
インターフェースもシンプルで分かりやすいので、ライターの方も直感的な操作で使えます。
また、ライターだけでなく、経理担当者と共有すれば、社内のやり取りも無くなりますので、メディア運営に集中できます。
完全無料で使えて、ライターとの請求書のやり取りを効率化できるので、使わない理由はないと思います。
ライターに原稿料を支払う時の注意点1つ
最後に、ライターに記事執筆を依頼する時の注意点を1つだけ紹介します。
源泉徴収を必ず行う
上記のとおりです。
源泉徴収を必ず行う
ライターに支払う原稿料は源泉徴収が必要です。
作家に原稿料を支払うときや大学教授などに講演料を支払うときは、報酬・料金等として所得税及び復興特別所得税を源泉徴収しなければなりません。
記事執筆を依頼する企業は源泉徴収義務者ですので、ライターへ報酬を支払う際は源泉徴収を行い、報酬を支払うようにしましょう。
なお、「手順⑥:原稿料を支払う」という項目で紹介したfreee受発注は源泉徴収の自動計算機能がありますので、計算漏れの心配がないです。
下図はfreee受発注の画面ですが、源泉徴収はチェックを入れるだけで自動計算されます。
消費税の設定もワンクリックでできます。
エクセル等で自作した請求書でやり取りするより、ツールを使った方が発注者側とライター双方にとって便利なことはもちろん、計算ミスの心配もありません。
源泉徴収をきちんと行い、ライターに報酬を支払うようにしましょう。
まとめ
以上、ライターの探し方や選び方、ライターに記事外注を依頼する手順と注意点を解説しました。
これからメディア運営にチャレンジされる方の参考になれば幸いです。