
- 「YMYLジャンルは避けるべき」という話をよく聞くけど、そもそもYMYLって何?
- 避けるべき理由や、上位表示のポイントがあれば詳しく知りたい。
この記事では、こういった疑問にお答えします。
- YMYLジャンルとは人々の人生に大きな影響を与えるジャンルのこと
- YMYLジャンルを避けるべき理由2つ
- YMYLジャンルのSEO対策のポイント6つ
なお、本記事の筆者はブログ歴が14年以上あり、12年近くブログ収益でご飯を食べています。
主な収益源はブログ集客とアフィリエイトの2つで、いずれも上位表示を実現することで収益を発生させるため、SEO対策の重要性は身を持って知っていると自負しています。
こういった経験をもとに、この記事では、YMYLジャンルの概要や、YMYLジャンルを避けるべき理由、SEO対策のポイントについて解説します。
好きなところから読めます
YMYLジャンルとは人々の人生に大きな影響を与えるジャンルのこと
YMYLとは、Your Money Your Lifeの頭文字を取った言葉であり、人々のお金、健康、生活に大きな影響を与えるジャンルのことを言います。
このことはGoogleの検索品質評価ガイドライン(Google General Guidelines)にも、下記のとおり記載されています。
Some types of pages or topics could potentially impact a person’s future happiness, health, financial stability, or safety.
We call such pages “Your Money or Your Life” pages, or YMYL.
上記内容を日本語に翻訳すると下記のとおりとなります。
一部の種類のページまたはトピックは、人の将来の幸福、健康、経済的安定、または安全に影響を与える可能性があります。
このようなページを「YourMoneyorYour Life」ページ、またはYMYLと呼びます。
お金や健康に関する情報は人々の人生に大きな影響を与える可能性があります。
そのため、GoogleはYMYLジャンルに関する情報は「より正確でなければならない」と考えており、YMYLの品質評価基準は非常に高くなっています。
ちなみにこのことも、下記のとおりガイドラインに記載されています。
We have very high Page Quality rating standards for YMYL pages because low quality YMYL pages could potentially negatively impact a person’s happiness, health, financial stability, or safety.
上記内容を日本語に翻訳すると下記のとおりとなります。
低品質のYMYLページは、人の幸福、健康、経済的安定性、または安全性に悪影響を与える可能性があるため、YMYLページのページ品質評価基準は非常に高くなっています。
間違った情報が掲載されたページが上位に表示されていれば、その情報を閲覧したユーザーの人生に悪影響を与える可能性があります。
そのため、YMYLジャンルは品質評価基準が非常に高くなっています。
YMYLジャンルは高いレベルのE-A-Tが求められる
YMYLジャンルは人の人生に大きな影響を与える可能性が高いため、他ジャンルと比較して高いレベルの「E-A-T」が求められます。
E-A-Tとは専門性・権威性・信頼性の頭文字を取ったもので、Googleの検索アルゴリズムのコンテンツ評価指標の要素となります。
- 専門性(Expertise)
- 権威性(Authoritativeness)
- 信頼性(Trustworthiness)
詳しくは「E-A-Tとは?SEOで重要視される理由と高め方のポイントを解説」をどうぞ。
間違った情報が上位に表示されていると、不幸になる人が増える恐れがありますので、E-A-Tレベルの高い人が書いた記事だけが上位表示されるようになっています。
YMYLの対象ジャンル7つ
Googleの検索品質評価ガイドラインによると、対象ジャンルは下記7つあります。
- News and current event(ニュース・時事問題)
- Civics, government, and law(公的・法的な情報)
- Finance(金融)
- Shopping(ショッピング)
- Health and safety(健康と安全性)
- Groups of people(人々のグループ)
- Other(その他)
上記のとおりです。
News and current event(ニュース・時事問題)
国際的なイベント、ビジネス、政治・政策、科学、テクノロジーなど、ニュースや時事問題に関する情報はYMYLの対象分野に該当します。
Civics, government, and law(公的・法的な情報)
投票、政府・公的機関、社会福祉、法的問題(離婚や親権、子供の監護、養子縁組、遺言書の作成など)に関する情報はYMYLに該当します。
Finance(金融)
投資、税金、退職計画、年金、銀行または保険、不動産購入、ローン、クレジットカードなど、金融に関するあらゆる情報やアドバイスを提供するページはYMYLに該当します。
Shopping(ショッピング)
商品・サービスの調査はもちろん、オンライン上で商品やサービスの購入・決済などが可能なページはYMYLに該当します。
Health and safety(健康と安全性)
医療全般(健康や病気、メンタルヘルス、薬、病院、緊急時の備え・処方に関するアドバイスや情報)に関するページはYMYLに該当します。
Groups of people(人々のグループ)
人々のグループに関する情報(人種や民族、宗教や障害、国籍、体系的な差別や疎外など)、人権に関わる情報を発信するページはYMYLに該当します。
性別や性的指向、性同一性なども含まれます。
Other(その他)
上記以外にも、人々の生活の大きな決定や重要な側面に関連するトピック、例えば、住居情報、大学の選択、就職などもYMYLとみなされます。
以上がYMYLの対象ジャンルとなります。
YMYLジャンルを避けるべき理由2つ
ネット上ではよく、「YMYLジャンルは避けるべき」と言われていますが、なぜ、そのように言われているのでしょうか。
具体的な理由は下記2つあります。
- E-A-Tが低いと検索で表示されない
- 発信者責任が重い
上記のとおりです。
E-A-Tが低いと検索で表示されないから
YMYLジャンルは高いレベルの「E-A-T」が求められるため、他ジャンルと比較して上位表示が非常に難しいです。
そのため、対象分野にちょっと詳しいぐらいの人が一生懸命を書いたところで上位表示は実現できません。
それどころか、そもそも圏外(全く表示されない)の可能性すらあります。
全く不可能という訳ではありませんが、非常に難しく、時間の無駄なので、最初から避けた方が良いです。
発信者責任が重い
発信者責任はSEO対策と無関係な話ではありますが、筆者個人的に、お金のことはもちろん、健康や医療、命に関わるようなことは、責任をもって発信すべきだと思ってます。
もし、情報が誤っていて、それが原因で読者の方に悪影響を及ぼしてしまっては取り返しがつかなくなる可能性すらあります。
もしそうなったとき、責任が持てるなら良いですが、責任が持てなければ迷惑をかけるだけなので、安易にYMYLジャンルで情報発信するのは避けるべきです。
以上、YMYLジャンルを避けるべき理由を2つ紹介しました。
YMYLジャンルが難しいのは分かったけど、何とかYMYLジャンルで記事を書きたい、上位表示を狙いたいという方向けに、次のパートでは、YMYLジャンルで上位表示を狙う時のポイントを解説します。
YMYLジャンルで上位表示を狙う時のポイント6つ
最後に、YMYLジャンルで上位表示を狙う時のポイントを6つ紹介します。
- 求められるE-A-Tの基準が低いキーワードを狙う
- 信頼性・関連性の高いサイトから被リンクを獲得する
- 関連記事を内部リンクでつなぐ
- 信頼性の高いサイトの情報を引用する
- 運営者情報やサイト情報を充実させる
- 情報の鮮度を保つ(頻繁に更新する)
上記のとおり。
求められるE-A-Tの基準が低いキーワードを狙う
YMYLジャンルの中でもキーワードによって求められるE-A-Tは大きく異なります。
専門知識の基準は、ページのトピックによって異なります。
このことは、ガイドラインにも記載されています。
The standard for expertise depends on the topic of the page.
求められるE-A-Tの基準は検索結果で確認可能
求められるE-A-Tの基準は検索結果で確認できます。
狙っているキーワードで実際に検索してみて、1ページ~3ページ目を確認し、検索結果に公的機関、医療機関、企業・団体のサイトしか表示されていなければ、そのキーワードは高いE-A-Tが求められているということになります。
一方、検索結果の1ページ目に個人のブログサイトなどが表示されていれば、そのキーワードやトピックが求められるE-A-Tの基準が比較的低いキーワードということが考えられます。
信頼性・関連性の高いサイトから被リンクを獲得する
信頼性・関連性の高いサイトから被リンクを獲得できれば、サイトの権威性や信頼性が増すため、YMYLジャンルでも上位表示が可能になります。
検索エンジンは被リンクを獲得したページを評価しており、被リンク数が多いほどいいサイトだと判断します。
4. ウェブ上の民主主義は機能する。
サイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。
ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。
そのため、被リンクの中でも信頼性・関連性が高く有名なサイトからの被リンクほど効果が大きくなります。
関連記事を内部リンクでつなぐ
関連記事を内部リンクで繋いで、サイトの専門性を高めることを意識しましょう。
関連記事同士が内部リンクでつながっていると、特定のトピックについて詳しく書かれたサイト(つまり専門性が高い)と認識されるようになります。
関連記事は内部リンクでつなぎ、サイトの専門性を高めましょう。
信頼性の高いサイトの情報を引用する
YMYLジャンルは高いE-A-Tが求められるため、E-A-Tが低いと上位表示は難しいですが、信頼性の高いサイトの情報を引用することで、E-A-Tを高めることができます。
その分野に少し詳しい程度の人の情報を引用しても信頼性を高めることはできませんが、公的機関や専門家(有資格者)、企業・団体などの情報を引用することで情報の信頼性は高めることができます。
運営者情報やサイト情報を充実させる
運営者情報やサイト情報は信頼性を高める上で重要です。
誰が運営しているのか分からない匿名の情報より、運営者情報が明記されたサイトの方が信頼性は高いです。
特にYMYLジャンルでは情報発信者が誰なのか重要視されますので、運営者情報は可能な限り充実させましょう。
情報の鮮度を保つ(頻繁に更新する)
YMYLジャンルは人々の人生に大きな影響を与えますので、情報が古いと役に立たないばかりか、間違った情報を伝えて悪影響を及ぼしかねません。
1度公開した記事をそのままにせず、頻繁に見直し、古い情報があれば更新しましょう。
情報の鮮度を保つことでユーザーからの信頼も得やすいです。
まとめ
以上、YMYLジャンルとは何か、避けるべき理由やSEO対策のポイントを解説しました。
基本的に、ブログ初心者の方はYMYLジャンルに手を出さない方が賢明です。
業界の権威と呼ばれる方や、有資格者であれば上位表示を狙える余地は十分ありますが、そうでなければとてつもなく難しいので、極力手を出さない方が賢明です。