
- 1人でも多くの新規顧客を獲得したいから、集客経路を増やすためにビジネスブログを作ろうと思っているけど、ブログを作る前にメリットとデメリットを把握しておきたい。
この記事では、こういった疑問にお答えします。
- 新規顧客獲得にビジネスブログを作るメリット5つ
- 新規顧客獲得にビジネスブログを作るデメリット3つ
なお、本記事の筆者はブログ歴が14年以上あり、12年近くブログ収益でご飯を食べています。
主な集客方法はブログとメルマガで、基本的にこの2つだけで10年以上生きながらえております。
こういった経験をもとに、この記事では、新規顧客獲得にビジネスブログを作るメリット・デメリットを解説します。
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新規顧客獲得にビジネスブログを作るメリット5つ
新規顧客獲得にビジネスブログを作るメリットは下記5つあります。
- 潜在顧客にアプローチしやすい
- ブランディングの構築・ファンを獲得しやすい
- ローコストで新規顧客を獲得できるようになる
- 既存顧客の離脱防止効果がある
- アクセスデータを元に広告を出稿できる(広告のムダ打ちを減らせる)
上記のとおりです。
潜在顧客にアプローチしやすい
ホームページや広告だと、アプローチできる顧客層は下記2種類に限られてしまいがちです。
- 現状の問題点や課題が明確になっている顧客層
- 商品やサービスに興味を持っている顧客層
具体的には下記のような顧客層です。
- 例1:今期、利益が多く出てしまい、多額の税金が発生しそうだから節税したい。何か良い方法があれば知りたい。
- 例2:年末、手元資金が厳しくなりそうだから資金調達したいけど、銀行からスムーズに借りる方法を知りたい。
- 例3:商売を始めようと思ってるけど、集客のやり方が分からない。初心者でもできる方法があれば知りたい。
- 例4:肩こりが辛くて仕事に集中できない。治療院に行こうと思ってるけど、その前に、少しでも症状が軽くなる方法があるなら今すぐ知りたい。
- 例5:太ももの脂肪がなかなか取れない。太ももを細くするマッサージ器具やストレッチ方法があれば知りたい。
一方、ブログの場合、顧客の悩み・顧客の抱えている問題を解決するコンテンツを作ることで
- 今はあまり関心が無いけど、いつかは購入してもらえる可能性がある
- 今すぐ問題を解決したい訳では無いけど、なんとなく気にはなっている層
などといった潜在顧客にアプローチできます。
ブランディングの構築・ファンを獲得しやすい
ブログはブランディングの構築・ファンを獲得しやすい媒体です。
ブログで新規顧客を獲得しようとする場合、商品やサービスに関連する専門的なコンテンツを投稿することになります。
専門的なコンテンツは、読者の立場からすると下記のような認識を持ってもらいやすくなります。
- 〇〇に詳しい人・専門家
- 〇〇になれる方法を教えてくれる人
読者に上記のような認識を持ってもらうことができれば、「〇〇の分野に関することはこの人」といったブランディングを構築できるようになります。
ブランディングが構築できるようになると、ブログに再訪してくれるようになりますし、名前を商品・サービス名を覚えてもらえるようになります。
また、ブログの読者に何度か再訪してもらえるようになれば、ファン化しやすくなります。
ファンを獲得できれば、商品やサービスを買ってもらいやすくなります(購買の意思決定のハードルが下がります)。
ローコストで新規顧客を獲得できるようになる
ブログは維持費がほとんどかからないので、アクセス数を集めることができるようになればローコストで新規顧客を獲得できるようになります。
実際、筆者が運営している本業のビジネスブログは下記4つのコストしかかかっていません。
- レンタルサーバー代(エックスサーバー
利用料):月額1,100円
- ドメイン維持費:年間1,375円
- キーワード順位チェックツール(GRC
):月額495円
- デザインツール(Canva(キャンバ) ):基本無料(有料版を使いたい月だけ課金:1,500円)
1か月の予算は2,000円で収まるようなイメージです。
たったこれだけのコストで、ブログを読んだ読者さんから
- 商品を購入したい
- 是非お会いして相談したい(有料サービス)
- 当社が抱えている問題を解決して欲しい(有料サービス)
などといった連絡をブログ経由でいただいております。
広告費をかけることなくです。
月2千円もかからないコストで毎月、新規顧客を獲得できているので、コストパフォーマンスは高いと思います。
ちなみに、このような説明をすると、「無料ブログを使えばコストは全くかからないですよね。」と言われることが多々ありますが、
無料ブログは「【初心者】無料ブログの収益化はワードプレスと比較すると不利ですよ」という記事でも解説しているとおり、集客の難易度が強烈に上がり、時間の無駄になるのでやめた方が良いです。
コストを惜しまず、独自ドメインのWordPressでビジネスブログを作るべきです。
既存顧客の離脱防止効果がある
ブログは新規顧客獲得だけでなく、既存顧客の離脱防止効果があります。
ブログに既存顧客向けのコンテンツを投稿しておき、メルマガなどで誘導することで、既存顧客の離脱を防ぐことができます。
ちなみに筆者は、この方法で何年も離脱を防いで、継続的にサービスを利用いただいていいるお客様が何名かいらっしゃいます。
また、最近では、10年前に単発で商品やサービスを購入いただいたお客様から、「久しぶりにブログを読ませていただき、また依頼しようと思いました」といったご連絡をいただき、サービスの購入につながったお客様もいます。
このように、ブログは既存顧客の離脱防止効果があります。
アクセスデータを元に広告を出稿できる(広告のムダ打ちを減らせる)
ブログに「Googleアナリティクス」や「Googleサーチコンソー」などのアクセス解析ツールを設置すると、下記2種類のデータが溜まります。
- アクセスデータ
- 検索クエリ(ユーザーが検索エンジンで入力したキーワード)
上記データは広告を出稿する際、貴重なデータとなります。
特に「検索クエリ」に関するデータは重要で、データを元にキーワードを選定しやすくなるので、無駄を抑えた広告出稿が可能となります。
例えば、GoogleやYahoo!のキーワード広告(リスティング広告)の出稿を検討する場合、顧客になり得る人が検索しそうなキーワードを想定したうえでキーワードを選定し、広告を出稿することになります。
そして、選定したキーワードに対し、
- どれぐらい広告リンクがクリックされたのか
- ページを閲覧したユーザーのうち、どれくらいの割合でアクション(資料請求やお問い合わせ、メルマガ登録、商品購入など)を起こしたか
などをチェックしながら、「クリックされるけど、アクションに繋がらないキーワードを除外するなどの調整を行い、広告を運用します。
この時、参考となるアクセスデータがあれば、
- 「〇〇」、「○△」というキーワードがブログの流入が多く、新規顧客獲得に繋がりやすいので「〇〇」、「○△」という2種類のキーワードをメインに広告を出稿する
などの判断がしやすくなりますので、広告のムダ打ちを減らすことができるようになります。
一方、アクセスデータが全くない状態で広告を出稿する場合、
- 顧客になり得る人は恐らく「△○」と「□○」というキーワードで反応すると思われるから、「△○」、「□○」という2つのキーワードで試験的に広告を出稿してみよう。
などの広告運用を行うことになるため、新規顧客を獲得するまで、広告費がかかります。
キーワード選定がうまくマッチすれば比較的早い段階で顧客を獲得できるようになりますが、初めからスムーズに広告がマッチするのは稀で、下記のようにトライアンドエラーの繰り返しとなることが殆どです。
- キーワードを選定して広告出稿 → ①クリック率・成約率の測定 → ②キーワードを追加・変更して広告出稿 → ①クリック率・成約率の測定 → ②キーワードを追加・変更して広告出稿 → 以降、①・②をひたすら繰り返す
上記を繰り返している間に、新規顧客を獲得し、広告費を回収できるほどの売上を上げることができれば良いですが、
新規顧客を獲得できない場合、反応率が高いキーワードが選定できるようになるまで、広告を出稿することになります。
予算に余裕があれば良いですが、そうでなければ予算は早期に尽きてしまいます。
アクセスデータがあれば、最初から確度の高いキーワードで広告を出稿できるようになります。
以上がビジネスブログを作るメリットです。
メリットの多いビジネスブログですが、当然、デメリットもあります。次のパートで詳しく解説していきます。
新規顧客獲得にビジネスブログを作るデメリット3つ
新規顧客獲得にビジネスブログを作るデメリットは下記3つです。
- コンテンツ作りが難しい
- アクセス数を増やすのが難しい
- 集客効果が出るまで時間がかかる
上記のとおりです。
コンテンツ作りが難しい
ブログで新規顧客を獲得するには、顧客の抱えている悩み・問題にフォーカスして「どのようなコンテンツを作れば見込み客ををひきつけることができるのか?」ということを考えながらコンテンツを作る必要があります。
かなりざっくりではありますが、イメージとしては下記のとおりです。
- 顧客になり得る人は恐らく、「〇〇」というキーワードで検索するだろうから、検索ニーズに沿ったコンテンツを作ろう。
- 「〇〇」というキーワードで検索している人は、恐らく、「〇△」、「〇□」、「〇◎」というキーワードで検索する可能性もあるから、これらのキーワードを元にコンテンツを作ろう。
上記のように、顧客になり得る人が検索するであろうキーワードを元にコンテンツを考えつつ、コンテンツを作る必要があるので、正直、簡単ではありません。
また、ブログ訪問者に「記事を読んで悩み・問題が解決した」と思われただけでは集客につながらないので、
「どうすればアクション(問い合わせ、資料請求、メルマガ登録など)を起こしてもらえるのか?」ということを常に考えながらコンテンツを作る必要があります。
これができないと、新規顧客は非常に難しいです。
集客目的でブログを開設される人が少なくないですが、そのほとんどがコンテンツ作りで挫折します。
アクセス数を増やすのが難しい
ブログのコンテンツを充実させてもブログにアクセス流入が無ければ新規顧客はいつまで経っても獲得できません。
なので、ブログのアクセス数を増やす必要があるのですが、これには下記2つの知識が必要になります。
- SEO(検索エンジン対策)に関する知識
- SEOライティング(検索エンジンがコンテンツ内容を理解しやすい文章の書き方)
特に「SEOライティング」は、ブログのアクセス数を増やすうえで欠かせないスキルです。
どんなにコンテンツの内容が良くても、検索エンジンにコンテンツの内容を伝えて認識してもらわないと、そのコンテンツはネット上で「存在していない」のと同じです。
検索エンジンに認識されなければ、検索結果に表示されませんので、検索流入は絶望的となります。
実際、SEOライティングのスキルゼロの人が50本、100本、200本と、一生懸命コンテンツを投稿しているのに、
- 月間アクセス数が1,000いかない
- アクセス数がゼロに近い月もある
なんてことはザラにあります。
コンテンツ数の増加とともにアクセス数を増やすには、SEOライティングのスキルは必要です。
ただし、「SEOライティングのスキルを学べばブログのアクセス数を伸ばせるようになるのか?」というと、一概にそうとも言えません。
理由は、SEOライティングでコンテンツを作れるようになったとしても、検索エンジンの評価基準から外れたコンテンツは検索結果に表示されないようになっているからです。
では、検索エンジンの評価基準から外れたコンテンツとは、どのようなものなのか。具体的には下記3つです。
- 低品質なコンテンツ
- E-A-Tが低いコンテンツ
- YMYLジャンルのコンテンツ
上記の順に解説していきます。
低品質なコンテンツ
検索エンジンは下記に該当する低品質なコンテンツを検索結果に表示しないようにしてます。
- 読者の知りたいことが書かれていないコンテンツ(タイトルとコンテンツ内容の不一致)
- 内容が薄く、読者にとって価値のないコンテンツ
- オリジナリティのないコンテンツ
- コピーコンテンツ(他サイトを丸パクリしただけのコンテンツなど)
上記のようなコンテンツをいくら増やしても、検索結果に表示されません。
検索結果に表示されなければ、アクセス数は増えませんので、アクセス数を増やすために、質を意識しながらコンテンツを作る必要があります。
E-A-Tが低いコンテンツ
E-A-Tの言葉の意味は下記のとおりです。
E-A-Tとは、Googleが公表する「検索品質評価ガイドライン」で定めたコンテンツの評価指標となる概念のことで、下記3つの要素から成り立ってます。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
そして、上記単語の頭文字をとって省略したものが「E-A-T」となります。
検索エンジンが評価しているのはコンテンツの質だけでなく、コンテンツを作った人の専門性や権威性、信頼性を求めています。
そのため、たとえコンテンツの質が高かったとしても、そのコンテンツを作ったブログ運営者・コンテンツ作成者のE-A-Tが低ければ、コンテンツは評価されません。
コンテンツが評価されないということは、上位表示が難しくなるということになります。
- E-A-Tが高いコンテンツ → コンテンツの評価が上がり、検索結果に表示されやすくなる(上位表示の可能性あり)
- E-A-Tが低いコンテンツ → コンテンツの評価は下がり、上位表示が難しくなる(検索結果に表示されない可能性あり)
YMYLジャンルのコンテンツ
YMYLの言葉の意味は下記のとおりです。
YMYLとは、Your Money Your Lifeの頭文字を取った言葉であり、人々のお金、健康、生活に大きな影響を与えるジャンルのことを言います。
お金や健康に関する情報は、その情報を得た人に大きな影響を与える可能性があります。
そのため、GoogleはYMYLジャンルに関する情報は「より正確でなければならない」と考えており、YMYLの品質評価基準は非常に高くなっています。
YMYLジャンルは高いE-A-Tが求めらる
YMYLジャンル(お金と健康に関するジャンル)は高いE-A-Tが求められます。
「特定の分野にちょっと詳しい」程度の人が作ったコンテンツは評価されない傾向があります。
例えば、特定の病気(治療法などを紹介)に関するブログの場合、評価されるのは前者が運営するブログとなります。
- ◎ 医師や病院が運営しているブログ
- × 素人(医師ではない人)が運営しているブログ
税務や節税に関するブログの場合、評価されるのは前者です。
- ◎ 税理士・会計事務所・監査法人が運営しているブログ
- × 経理の経験がある個人(無資格)が運営しているブログ
お金と健康に関する商品やサービスを扱う人は、「YMYL」と「E-A-T」、2つの概念を押さえておかないと、いくらコンテンツを作っても無駄な努力で終わる可能性がありますので、確実に押さえておきましょう。
集客効果が出るまで時間がかかる
ブログは「コンテンツ作りが難しい」、「アクセス数を増やすのが難しい」ので、集客効果が出るまで時間がかかります。
実際、どれほど時間がかかるかは、ブログのジャンルやコンテンツの質によって異なりますので一概には言えませんが、「ブログやオウンドメディアで集客できるまでの期間とは?【1年必要】」という記事でも解説しているとおり、最低でも1年は見ておいた方が良いです。
まとめ
以上、新規顧客獲得にビジネスブログを作るメリットとデメリットを解説しました。
ブログはコンテンツ作りが難しく、アクセスが増えるようになるまで時間がかかる媒体なので、集客効果が出るまでに時間がかかります。
とはいえ、軌道に乗ってしまえばあとはそこまで手間がかかりませんので、長期的にはメリットの方が多いです。
運営コストも月千円ぐらいしかかからないので、新規顧客を獲得したいとお考えの人は、ぜひ、ブログ運営にチャレンジしてみて下さい。